研究課題/領域番号 |
21K03823
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18030:設計工学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
福重 真一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10432527)
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研究分担者 |
高本 仁志 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (30613244)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ブロックチェーン / サーキュラーエコノミー / ライフサイクルマネジメント / CPS / 資源循環 / ライフサイクル / 循環経済 / デジタルツイン / サイバーフィジカルシステム |
研究開始時の研究の概要 |
製品ライフサイクルのマネジメントにおいては、製品や部品の個別状態や循環経路に応じて、ライフサイクル全体のマテリアルフローを適切に制御することが重要である。本研究では、資源循環の過程で所有権が様々なステークホルダに移ってゆく人工物の情報をブロックチェーンの技術を基盤として個別かつリアルタイムに収集するための仕組みであるCyber-Physical Lifecycle Systemを提案する。この仕組みに基づき、物理空間における製品ライフサイクルの状態変化をサイバー空間のデジタルツインモデルに反映させることで、実態に応じた様々な分析やシミュレーションを可能にする。
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研究実績の概要 |
人工物(工業製品やその構成部品など)のライフサイクルを通じて、各個体の状態(使用頻度、所有者、故障履歴、劣化度など)や循環経路を把握し、その情報をサイバー空間のライフサイクルモデルに反映させるしくみとして"Cyber Physical Lifecycle System (CPLS)"を構想し、予備実験のためのプロトタイプシステムを作成した。 従来のCPSが対象としていた人工物は、所有者が明確でありIoT機器などから稼働中の情報を得るのは比較的容易であった。一方、製品ライフサイクルは、資源の採掘から製品や部品の製造、販売、使用、回収、リユース、リサイクルに至る様々なプロセスから構成されており、それぞれの工程を担うステークホルダもまた多様である。ライフサイクルマネジメントを実施する際に、異なるステークホルダに所有権が移ってゆく人工物の情報を収集し、ライフサイクル全体の状態を把握することは容易ではない。そこで、主に使用済み製品を対象として、その構成部品や材料の状態や行先を個別に追跡するための技術としてブロックチェーンをCPLSに実装した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Cyber Physical Lifecycle System (CPLS)の概念は申請時にすでに構想しており、2023年度はその詳細な仕様について検討を行った。また、CPLSのプラットフォームとなるライフサイクルシミュレーションシステムについても、研究代表者が過去に開発したものを用いたため、おおむね計画通りにプロトタイプシステムを開発することができた。
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今後の研究の推進方策 |
資源の循環バリューチェーンを管理するため、個別製品の検索や需給マッチングの機能をブロックチェーンのプラットフォーム上に実装し、これをCPLSに統合する。なお、物理空間における個別製品の挙動については、社会に広く普及している実際の製品群を扱うことは困難であるため、ライフサイクルシミュレーションによって模擬された製品群の挙動で代替し、サイバーとフィジカルの双方をそれぞれ異なるライフサイクルモデルによって再現する双子実験を実施する予定である。
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