研究課題/領域番号 |
21K03833
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
前川 覚 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90637406)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ソフトマテリアル / ゴム / ヒステリシス摩擦 / 摩擦制御 / スティックスリップ / 接触面観察 / トライボロジー / 硬質粒子 / 摩擦力制御 / 機械設計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,フレキシブル材料の内部構造設計(剛性や密度の空間分布を設計すること)に基づいてヒステリシス摩擦力の新たな制御技術を提案する.具体的には,剛性や密度の空間分布の不均一性により発現するヒステリシス摩擦増減効果の理論的および実験的なバックグランドを整備して,フレキシブル材料の新しいトライボ設計技術の確立を目指す.本研究のコアとなるヒステリシス摩擦増減効果については数値解析をベースとした申請者の過去の研究により検証済であり,本研究ではモデル試験片を用いた実験と数値解析によりその理論的根拠の提示および設計技術への落とし込みを目指す.
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研究成果の概要 |
ゴムなどの粘弾性材料が硬い粗面上を摺動する場合,粗面突起がゴムを変形させる際に生じる変形抵抗がヒステリシス摩擦力として現れる.一般的に,ヒステリシス摩擦力を設計するためにはゴム材料のtanδ(弾性の性質と粘性の性質のどちらが支配的であるかを示す物理量であり貯蔵弾性率と損失弾性率の比として表される)を制御する場合が多い.一方,本研究では,ゴム材料の表面近傍に剛性分布や密度分布を付与することで,従来の粘弾性特性制御とは異なる観点からヒステリシス摩擦力の設計が可能であることを実験により検証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,フレキシブル材料の摩擦設計の定量化に向けた技術的なブレークスルーを与えることである.バルクの剛性分布付与を摩擦制御に積極的に利用する本手法では,体系化された構造力学の既存知識(非線形FEM技術なども含む)をフルに活用できるうえに,3Dプリンタなどの最先端のバルク材料創製技術との融合により既往の縛りから解放された新しい発想のもとで摩擦力の定量設計が可能になると期待される.
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