研究課題/領域番号 |
21K03841
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
張 暁友 日本工業大学, 基幹工学部, 教授 (30431985)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 磁気軸受 / 遠心ポンプ / 人工腎臓 / 電磁アクチュエータ / 磁気浮上 |
研究開始時の研究の概要 |
現在日本における慢性腎臓病の患者数は総計1300万人と推定されており,その中に約33万の重度な患者は血液透析治療を受けている.透析治療機器は大型でシステムが複雑であり,また透析膜の劣化により長期の連続透析ができず体内埋込みは困難である.本研究では,透析膜の代わりに血液を持続に遠心分離する人工腎臓の開発に着目し,高耐久性および血栓・溶血低減可能な,小型磁気浮上遠心ポンプを開発し,埋込み可能な人工腎臓への応用可能性を検討する.
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研究実績の概要 |
現在日本には約33万人,世界中に約200万人以上の腎臓病患者が血液透析治療を受けている.患者の生活の質を向上させるために,本研究では,磁気浮上の非接触支持による無摩擦・無摩耗の特徴を生かし,コンパクトかつ省エネルギー,1自由度制御型磁気浮上遠心ポンプの開発を目的としている. 本年度では,1自由度制御型磁気軸受を設計して試作した.試作した磁気軸受の寸法は径90mm,高さ120mm,質量は1.51kgであり,ロータの長さは94mm,最大直径はΦ66mm,質量は0.37kgである.ロータの制御および非回転,回転時の振動を評価するため,5本の渦電流変位センサを配置した.設計した磁気軸受のコントローラには積分器および分母1次分子1次のレギュレータが含まれている.また,電磁石の応答性を改善するため, 電流フィードバックループを適用している. 設計したコントロータを1自由度制御型磁気軸受に適用し,1自由度制御による完全非接触浮上を確認できた.制御開始後,ロータがおよそ0.2s以内に安定に浮上でき,その電流も一定範囲内に収まった.また,径方向と傾き方向において,ロータが減衰振動しており,約1.5s後に定常状態となっている.さらに,ロータが浮上した状態で,圧縮空気で回転させ,その後圧縮空気を停止して測定した,約2500rpmにおいての径方向の振動の両振幅は0.177mmとなり,傾き方向は0.414度となった. また,インペラを回転させるためのモータの構造と駆動原理を検討して,磁場解析を行い,コイルと磁石の寸法を探索してモータを設計した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度では,1自由度制御型磁気軸受を設計して試作し,そのコントローラを設計した.また,コントロータを適用し,1自由度制御による完全非接触浮上を確認できた.さらに,磁場解析を行い,コイルと磁石の寸法を探索してモータを設計した. そこで,本年度の研究開発はおおむね順調に進展していると考えている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,設計したモータを試作して1自由度制御型磁気軸受にモータ機構を組み込み,モータの回転性能,回転数と各自由度方向の振動振幅の関係,モータの回転減衰などを検討する. また,インペラの解析と設計をし,1自由度制御型磁気浮上遠心ポンプを試作する.開発した遠心ポンプを用いて血液分離実験を行い,人工腎臓への応用可能性を検討する.
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