研究課題/領域番号 |
21K03853
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山口 浩樹 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (50432240)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 高クヌッセン数流れ / 適応係数 / 境界条件 |
研究開始時の研究の概要 |
マイクロ・ナノスケールの熱流動場においては境界条件によってその構造が大きく変化する.境界条件は,特に高クヌッセン数となる環境では,適応係数によってかなり表現することができる.そこで本研究では,様々な技術や材料により実現された表面ナノ構造を持つ固体表面を幅広く探索し,様々な性状の固体表面において適応係数がどのように変化するかを調査し,それらを用いることでマイクロ熱流動場の制御を実現することを目指す.
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研究実績の概要 |
マイクロ・ナノスケールの熱流動場では,比表面積が大きくなることからその構造自体に境界条件の影響を強く受ける.特に高クヌッセン数となる場合,境界条件は流体の分子の固体表面における散乱過程を意味しており,分子の固体表面の状態への適応度を統計的に表す適応係数によって表現できることが知られている.そして,数値解析からは境界条件に適用した適応係数の値の違いだけによってマイクロ熱流動場は大きく変容してしまうことが示されている.この結果は適切な適応係数を持つ固体表面を採用することにより意図した熱流動場を得られる可能性を示唆している.そこで本研究では,様々な技術や材料により実現された表面ナノ構造を持つ固体表面を幅広く探索し,様々な性状の固体表面において適応係数がどのように変化するかを調査し,それらを用いることでマイクロ熱流動場の制御を実現することを目指す. 同一の固体表面試料に対して,熱輸送に関するエネルギー適応係数と流動抵抗に関する接線方向運動量適応係数,2つの境界条件に関するパラメータの計測を実現した.固体表面試料として,典型的なマイクロ・ナノスケールの構造とみなせる粗さの異なる工業表面や高分子膜を採用し,取得した適応係数を比較検討した結果,表面構造の大きさに対して従来考えられてきたような単調な傾向を示さず,そのオーダーによって境界条件が複雑に変化することが示唆された.そのため,表面構造の大きさと適応係数は想定よりも単純な関係ではないことが明らかとなった.また,これらの計測を行う過程で,同一の固体表面試料に対する別の新しい計測手法の着想を得て開発を行い,新手法の実現可能性を示すこともできた.この新手法も活用することにより,探索がさらに進展することが期待される.
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