研究課題/領域番号 |
21K03862
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
西部 光一 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (10707277)
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研究分担者 |
佐藤 光太郎 工学院大学, 工学部, 教授 (80252625)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 吸引流 / シンセティックジェット / ハイブリッドシンセティックジェット / 流体制御 / 非定常流 / 流体マニピュレータ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では流体マニピュレータ開発の第一歩として,励起噴流の一種であるシンセティックジェット特有の時間特性(振動数)及び同ジェット間の干渉度合を調整することで,循環(負圧)領域の大きさを制御し,吸引領域を限定することによる吸引流方向制御技術の創成を目指す.主に実験(流れの可視化や速度・圧力測定)と数値解析の両面から,循環領域の大きさに及ぼすシンセティックジェットの振動特性・干渉度合の影響解明を試みる.
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研究成果の概要 |
噴流と吸引を組合わせて,浮遊物の非接触操作する流体マニピュレート技術の開発に向けた課題である「指向性が無い吸引流の方向制御の実現」を目指して,時間的に速度が変化する非対称サブスロットから生成された励起噴流を用いた遠隔吸引を試みた. その結果,励起噴流の一種であるハイブリッドシンセティックジェットや連続噴流によって,吸引範囲を限定するジェットパーテーションの生成に成功した.それにより,吸引スロットから離れた場所に設置した壁面近傍の速度が,吸引流のみの場合と比較して増加することが確認された.また,ジェットパーテーションの生成可能なスロットの幾何学的条件と励起噴流の振動数の関係について議論がなされた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
吸引流は指向性が無いため,掃除機や口腔外バキュームなど固形物を吸引する際には,被吸引物近傍にノズルやカバーなど追加構造物を設置する必要がある.そのため,システムとして小型化が難しいことからその応用範囲は限定的である.本研究で得られた成果を応用・発展することで,カバー等の追加構造物が不要な小型吸引システムの開発が進み,家電製品や航空機の失速制御に留まらず様々な分野の応用が進むと考えられる.例えば,ノズルの形状が一定のまま励起噴流の振動数を調整することで,固形物の非接触吸引が可能となり,より衛生的な環境が求められる医学や食品分野などへの応用が期待される.
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