研究課題/領域番号 |
21K03876
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
関本 敦 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 准教授 (00814485)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 逆圧力勾配乱流境界層 / LES / スケーリング則 / 流動制御 / 乱流境界層 / 逆圧力勾配 / スケーリング / ラージ・エディ・シミュレーション / 乱流 / 逆圧力勾配境界層 / ラージ・エディ・シミュレーション (LES) / 乱流モデル |
研究開始時の研究の概要 |
曲面や角を有する複雑形状周りの流れの数値シミュレーションの精度向上は,航空機やタービン翼などの流体機械の性能向上につながる.特に,剥離点近傍の流れは逆圧力勾配の影響で減速し,局所的に層流化するため,既存のレイノルズ平均乱流モデル(RANS)やラージ・エディ・シミュレーション(LES)の予測精度は良くない.本研究では,逆圧力勾配を伴う乱流境界層を対象として,ラージ・エデ ィ・シミュレーション(LES)の新たな枠組みを構築する.ゼロ圧力勾配乱流境界層から剥離流れまでを統一的に理解できる普遍的な統計量のスケーリング則に整合する壁面モデルの開発し,従来の枠組みを超えるLES計算を実施・検証する.
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研究成果の概要 |
逆圧力勾配下の乱流境界層に対する直接数値シミュレーション(DNS)を用いて、乱流統計の新たなスケーリング則を提唱した。従来の99%厚さに代わって,平均せん断に基づく境界層厚さを新たに導入し、ゼロ圧力勾配境界層と剥離直前のものと乱流統計量が,慣性領域においてよく一致することを確認した。また、エネルギー散逸率や渦度についても局所平衡仮説に基づいたスケーリング則を導出し、DNSデータで検証し,LESの壁モデルへと発展させたい。また, 側壁の影響による二次流れ(主流に対して直角方向の流れ)への影響とその統計量への影響についても調査を進め、強化学習を用いた二次流れパターンの制御可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
逆圧力勾配下の乱流境界層において新たに提唱したスケーリング則の検証は学術的に重要で, 従来の99%厚さに代えて平均せん断に基づく境界層厚さを導入することで, 乱流統計量の正確な評価が可能となり, 境界層乱流の理解が深まる。さらに, LES壁モデルの精度向上と高速化が期待でき, 航空機やタービン翼など流体機械の性能向上への応用が挙げられる。新たなスケーリング則とそのLESシミュレーション技術は, 複雑形状周りの流れの正確な解析を可能にし, エネルギー効率の向上や環境負荷の低減に寄与する。また, 深層強化学習を用いた流れの制御技術は, 将来的な乱流制御の革新に繋がる可能性がある。
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