研究課題/領域番号 |
21K03896
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
佐野 吉彦 静岡大学, 工学部, 准教授 (90720459)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 形状最適化 / 多孔質体 / 局所体積平均理論 / 伝熱 / 構造最適化 / 勾配法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,放熱用の多孔質体構造に理論設計手法がないことを問題提起とし,構造最適化手法の勾配法とマルチスケール連成手法の局所体積平均理論を連成することにより,物理科学に基づく多孔質体デザイン手法を確立する.デザインした構造体は3Dプリンターで作成し,水冷伝熱実験を介して冷却能力を計測する.提案された構造体は,冷却条件に応じた構造体データベースを作成する.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,勾配法と局所体積平均理論の連成により放熱量を高める多孔質体のデザイン手法を確立することである.放熱媒体を想定したSC構造体,FCC構造体,FCCSC構造体,BCC構造体,BCCSC構造体の3次元周期構造多孔質体に注目した形状改善を行った.その結果,全ての構造体において伝熱量の増加を達成することができ,多孔質構造体の巨視的モデル定数の計測およびデータベース化を行った.さらに,変形前後の構造体において伝熱要素解析を実施したところ,構造体と放熱量の定量的な関係を明らかにした.本研究では,目的関数を放熱量から散逸エネルギーと放熱量の2つからなる多目的関数に変更する発展的な改良も行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
伝熱量を促進させる多孔質体デザイン手法は,今後の放熱器を設計する際の有用な手段になると考えられる.また,伝熱要素解析にて得られた構造体と伝熱量の関係は放熱器を設計する上で基本的なコンセプトになると考えられる.データベースに関しては,目的関数の変更により遅れは生じているが,目的関数を散逸エネルギーと放熱量の2つからなる多目的関数に変更したことで,より製品開発で求められる計算手法になったと考えており,今後もデータベース化を着実と検討を進めていく予定である.本研究で提案したデザイン手法は多孔質体のみならず,伝熱を伴う熱流体の諸問題に対応でき,その活用用途は広く社会的意義は大きいと考えている.
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