研究課題/領域番号 |
21K03906
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
安藤 麻紀子 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 主任研究開発員 (60748094)
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研究分担者 |
永井 大樹 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (70360724)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 自励振動型ヒートパイプ / 逆止弁 / 循環流 / 整流機構 / 流動抵抗 / Diodicity |
研究開始時の研究の概要 |
自励振動型ヒートパイプ(Oscillating Heat Pipe, OHP)は,高発熱化が進む電子機器からの排熱デバイスとして期待されている。OHPは流れが循環流の時に高い熱輸送性能を示し,宇宙用逆止弁付きOHP(実効熱伝導率6000W/mK)が実証されたが,汎用的に使用するにはより簡易な方法で循環流化を図る必要がある。本研究では,数値解析と可視化実験により,未だ完全には解明されていない循環流化のメカニズムを解明する。またその結果に基づき,逆止弁のような駆動機構によらずに循環流を実現する方法を見出し,より簡易な構造で高い熱輸送性能を持つOHPの設計指針を獲得する。
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研究成果の概要 |
自励振動型ヒートパイプ(Oscillating Heat Pipe, OHP)の熱輸送性能向上には,内部流動を循環流化する必要がある.本研究では逆止弁の流動抵抗による流れの循環流化に着目した.流動抵抗と内部流動の相関を体系的に明らかにするとともに,熱輸送性能向上効果を最大化するために望ましい逆止弁の条件を導出した.また,従来用いられてきたフローティングタイプ逆止弁に代わり,駆動部品を持たない整流機構の検討と試作評価を行った.その結果,Interconnecting channel(隣り合う流路を結ぶ斜めバイパス流路)という非常に簡易な方法で有意な性能向上効果が得られることを実験的に示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子機器の高機能・高性能化に伴う高発熱化に伴い,その排熱手段は業界共通の大きな課題である.逆止弁付き自励振動型ヒートパイプは高い熱輸送性能を持ち,狭い隙間からも排熱可能であるが,逆止弁の流動特性が内部流動に及ぼす影響については,これまで体系的に整理されていなかった.本研究で逆止弁の流動抵抗/レイアウトと自励振動型ヒートパイプの内部流動/熱輸送性能の相関を明らかにし,それに基づいて望ましい逆止弁の条件を定量的に示したことは,今後の自励振動型ヒートパイプの設計指針となる意義深いものである.また,より簡易な整流機構による熱輸送性能向上についても実現可能性を示した.
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