研究課題/領域番号 |
21K03913
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
森吉 泰生 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (40230172)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | メタンスリップ / 炭素析出 / 天然ガス |
研究開始時の研究の概要 |
地球温暖化係数の高いメタンを改質し燃料として使用する方法は,低温プラズマを使わない水蒸気改質が有名である.ただし,吸熱反応であり水蒸気を供給するなど小型化が難しい.これに対し,低温プラズマを利用し,メタンを直接水素に変換する方法や,低温プラズマで生成したオゾンに紫外光を照射して寿命の長い一重項酸素を生成する手法は既知であるが,反応メカニズムは十分に明らかになっていない.本研究で採用するオゾンに紫外光をあてて寿命の長い一重項酸素を生成する手法は,生体で発生する体の酸化ストレス低減や滅菌システムの活用に応用されており,燃料改質に応用したものは見当たらない.
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研究成果の概要 |
天然ガスの主成分であるメタンは地球温暖化係数が25と高く,不完全燃焼などで排出される未燃メタンの排出を抑制する必要がある.そこで,燃料として吸入するメタンを簡易に改質することで,温暖化係数の低い燃料にすることを提案した.このために低温プラズマを利用し,メタン転化率45%,水素濃度32%,極短パルスの電源を導入し12%の効率が得られ,大気圧でも放電を確認できた. 定容容器を使った燃焼試験から改質ガスの燃焼期間短縮と未燃メタンおよびCO濃度の低下を確認した.燃焼期間は通常のメタンに比べて相対値で20%短縮.未燃メタンは60%低減した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然ガスは燃焼時の二酸化炭素排出が少ないことから,エネルギー資源として重要視されている.一方で,天然ガスの主成分であるメタンは地球温暖化係数が高く,不完全燃焼などで排出される未燃メタン(メタンスリップと呼ぶ)の排出を抑制する必要がある.メタンスリップの低減には触媒等を使った後処理が考えられるが,高効率燃焼方式はメタンの特性を生かした希薄燃焼で排ガス温度が低く困難である.そこで,燃料として吸入するメタンを改質することを提案した.低温プラズマを照射することで,メタンを簡単に高効率に変化することができた.これを吸気前の燃料に応用することで,メタンスリップを低減することが可能になる.
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