研究課題/領域番号 |
21K03929
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
山口 誉夫 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (90323328)
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研究分担者 |
藤井 雄作 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (80357904)
神尾 ちひろ 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (60945327)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 機械力学・制御 / シミュレーション工学 / 計測工学 / 医療・福祉 / モデル化 |
研究開始時の研究の概要 |
介護機械やロボットが施設や家庭へ普及し、非健常者、老人、子供がこれらと接触する機会が増えそうである。そのために生体との接触を考慮した安全安心な設計が望まれる。柔らかい材料や衝撃吸収機構を持つ介護用機械と反応を含む生体との連成を考慮した動的設計が望まれる。人体ではあわてた動作や予見して身構え筋肉を緊張させる動作などが出現し衝突挙動が変化することが考えられ、その特性も視覚情報の有無,意識の有無で変化しうる。本研究では、独自に提案する複素関数で生体反応を考慮する。これを反応を含まない人体の従来の有限要素数値解析モデルの関節部の接合要素や筋肉要素に検討し、安全性を高めた介護用機械システムを開発する。
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研究実績の概要 |
運動物体が手、指、腕などに軽衝突した系について、視覚の有無での生体の動的応答の変化を表現する計算法とコードの開発ができている。また生体反応を含まない人体の有限要素数値解析モデルに、独自に提案する非線形複素復元力を用いた生体反応関数を組み込む検討を行っている。汎用のFEMソルバーでは通常、生体筋肉要素にHillモデルが用いられている。Hillモデル中の受動要素の非線形減衰項の減衰係数として、筋肉の伸び率のべき級数の関数にするように定式化した。Hillモデル中の能動要素は、そのまま利用する。非線形減衰項の減衰係数と非線形復元力項のばね定数は、非線形複素復元力と等価になるように定式化した。 International Conference on Technology and Social Science 2023 (ICTSS 2023):2023年テクノロジーと社会科学に関する国際会議で基調講演として、「Dynamic responses analysis for mechanical structures conflicting with living human bodies with reaction」の表題で発表した。さらに、3rd International Conference on Technological and Social Innovations (ICTSI 2024):第3回テクノロジーと社会の革新に関する国際会議で基調講演として、「Numerical computation of dynamic responses for hard/soft structures conflicting with living human bodies with reaction」の表題で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請時の当初の計画では、2023年度で、生体反応を含まない人体の有限要素数値解析モデルに、独自に定式化した筋肉モデルを適用し、過去の生体と運動物体との軽衝突問題を題材にしたモデルの妥当性について1部の例で検証に取り組んだ。入院、治療とコロナ禍のために課題が残った。以上の理由により達成度として「やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度までに、運動物体が手、指、腕などに軽衝突する系について、視覚の有無で動的応答が異なる現象を表現する計算法と計算コードの開発を行った。また、独自に提案する非線形複素復元力を用いた生体反応関数を、生体反応を含まない人体の有限要素数値解析モデルに組み込むための定式化を行った。2023年度では、定式化した筋肉モデルを汎用FEMソルバー(ex.LSDYNA)に適用し、過去の生体と運動物体との軽衝突問題を題材にしてモデルの妥当性について1部の例で検証に取り組んだ。入院、治療とコロナ禍のために課題が残った。期間を延長した2024年度ではモデルの妥当性の検証例を増やす.また、介護機械用のロボットアームモデルと人体モデルとの接触問題について検討し、安全生を高めた次世代介護機械システムを提案する。また、充分に海外出張、国内出張ができなかった。今後、国内国外の学会に出張し成果を報告していく。
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