研究課題/領域番号 |
21K03963
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
前田 雄介 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (50313036)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 光弾性 / 力センシング / 力制御 / ロボットハンド |
研究開始時の研究の概要 |
人間並みの器用な操り能力を持つロボットハンドは依然として実現されておらず,そのための課題の一つが触覚・力覚センシング能力の向上である.本研究では,光弾性を利用することで,密な接触力分布をリアルタイムにセンシングする技術の開発を行う.そして,構成部材に光弾性体を用いた力制御可能ロボットハンドを実現することで,in-handマニピュレーションなどの器用な物体操りへの応用を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究では,ハンドの構成部材に透明な光弾性体を利用し,偏光光源と偏光カメラを利用した画像解析を通して,ピクセル単位の密な接触力分布をリアルタイムにセンシング可能なロボットハンドの実現を目指している.2022年度には,前年度に製作した光弾性体(ポリウレタン樹脂)を指リンクおよび掌部として利用する2自由度のロボットハンドを用いて,光弾性解析に基づくハンド制御が可能な環境を構築した.そして,光弾性解析に基づく物体把持力のフィードバック制御を実現した. また,前年度までに開発した光弾性画像解析手法における DOLP (Degree of Linear Polarization) の位相接続方法を改良することにより,応力解析の精度を向上させた.これを用いて,単峰性だけでなく多峰性の接触力分布にも一定程度対応可能な力分布センシングを実現した.そして,1/4円弧状の光弾性体指先(ポリウレタン樹脂)を持つロボット指を用いた実験によって,50Hzでの計測が可能であること,二点接触での力分布計測に適用できることを確認した. さらに,様々な力学的条件下でのマルチフィジックスシミュレーションにより,偏光カメラ画像・DOLP画像・AOP (Angle of Polarization) 画像などを生成・評価できるようにした.このシミュレーション環境を用いて,今後,力分布センシング手法やデバイスの開発に役立てることを目指している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
力分布センシング手法の改良,実機ロボットハンドへの応用,光弾性シミュレーションのそれぞれで一定の研究進捗があったため.
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今後の研究の推進方策 |
前年度までに開発した力分布センシング手法を実機での力制御に応用し,具体的なタスクを通した有効性の実証を進める.また,力分布情報を活用したin-handマニピュレーションなどの器用な操りの実現を図る.そして,マルチフィジックスシミュレーションを活用した光弾性部材の設計法についても検討する.
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