研究課題/領域番号 |
21K04001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
青木 睦 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70362316)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 配電系統の保護システム / 分散型電源 / 分散形電源 / 多地点同期計測システム / 配電線保護リレー / パワーコンディショナ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,将来のエネルギーシステムに欠かすことができない再生可能エネルギーによる分散電源などの分散エネルギーリソース(Distributed Energy Resources:DER)が,配電系統へ大量連系されることに対して,Intelligent Electronic Device(IED)による配電系統の状態を把握し,それをベースにした保護リレーの整定値を決定し,Power Conditioning Subsystem(PCS)と連動して,適切な故障区間除去,および,故障復旧の時間短縮を目指した新しい配電系統の保護システムの開発を目的とする。
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研究成果の概要 |
現在の配電系統は,各フィーダにおいて線路の事故検出および遮断を行っている。太陽光発電システムなどのインバータ型電源である分散型電源の連系が拡大した場合,従来の保護システムが適切に動作できないことが考えられる。シミュレーションの結果,インバータの過電流抑制機能により,変電所の保護システムへの影響は小さいが,長距離配電線ではその影響が大きくなることを示した。また,配電系統が上位系統と切り離されて独立系統として運用する場合を想定し,需要家の保護方式について検討した結果,インバータの過電流抑制レベルを適切に設定し,事故電流の方向を判定する保護リレーにより,保護が可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
将来のカーボンニュートラルの達成やエネルギーの安定供給の観点から,太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーを活用した発電システムの導入が進んでいる。また,需要家レベルにおいてもエネルギーの多様化が進められ,燃料電池などのコ・ジェネレーションシステムの導入も拡大すると予想される。これまでは,電圧に関する問題や高調波問題など電力品質改善に関する研究が行われているが,系統故障や系統事故時に適切に対応できる保護システムの構築も将来の重要な課題である。本研究は,複数のインバータ型電源が連系された配電系統における系統事故時の現象を明らかにし,今後の保護システムの構築に関する知見を与えるものである。
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