研究課題/領域番号 |
21K04019
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
赤津 観 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (90361740)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 磁性エラストマー / アクチュエータ / 電気自動車 / インホイールモータ / 磁性エラストマ |
研究開始時の研究の概要 |
タイヤの変形による駆動力を直接制御可能なアクチュエータにより, モータが回転してトルクを発生する従来のEV駆動システムに対してどれほどのエネルギー消費改善効果があるのかを明らかにする。ホイールのスポーク1本ずつに磁性エラストマとコイルからなる電動アクチュエータを配し, 磁性エラストマの弾性力を制御することでタイヤと路面の摩擦力を直接制御する。またアクチュエータが発電可能な利点を生かし,起電力が0になるように駆動アクチュエータを制御しタイヤの変形を最小, つまり最小のエネルギーで駆動力を発生させる。3年間の研究によりパワートレインの改善によるEVの電費向上効果(約30%)を実機実験を通して明らかにする。
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研究実績の概要 |
電気自動車 (EV:Electric Vehicle)の需要が高まっている。需要拡大に伴い,EVの航続距離が短いということが課題になっている。そこで,駆動距離を伸ばすため,バッテリーの積載量を増やす必要がある。そのために,バッテリースペースをより広げることが重要となる。バッテリースペースを確保できるアクチュエータとして,モータをホイールの中に格納したインホイールモータが挙げられる。しかし,駆動する際の総合的な効率は高効率である永久磁石同期電動機に比べて低くなってしまう課題がある。その主な原因として,タイヤの変形や摩擦力が挙げられる。インホイールモータでは,タイヤの変形や摩擦を制御することは難しい。そこで,新しいインホイールアクチュエータを検討する。提案するインホイールアクチュエータでは永久磁石磁粉の割合を変えた4種の永久磁石エラストマーを使用する。その4種の永久磁石エラストマーの基本特性を取得し,現象を確認する。 本研究の目的は,EVの駆動距離を伸ばし,キャビン快適性の向上のため,新しいインホイールアクチュエータを検討することである。この目的を達成するために,本研究では永久磁石エラストマーという材料を用いて,それに含まれる永久磁石粉末の配合を変えた永久磁石エラストマーの現象の確認,基本特性の取得をした。本研究は永久磁石エラストマーを用いた新しいインホイールアクチュエータを作成することである。そのために,単一アクチュエータの製作に取り組んだ。その内容として,配合率がそれぞれ 10 %,20 %,30%,40%の永久磁石エラストマーの中で最も変位・応力が出る永久磁石エラストマーを選択するためにそれぞれ解析,実験を行った。解析結果,実験結果の双方により,10 %,20 %,30 %,40%の全ての配合率において電流に対する応力の線形性を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
磁性エラストマーを用いたアクチュエータの基礎検討を順調に実施しており、2022年度はサンプルアクチュエータの作成を実施、その応力、変位特性を取得した。シミュレーション結果とは異なり大きな力が得られているものの、予想の範囲であり、アクチュエータの成立可能性を確認できたため。
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今後の研究の推進方策 |
新たなシミュレーション方式(磁性シミュレーションと力学シミュレーションの双方向連携)による変位、発生力の確認を行い、実機と比較する。 また実機においてもより力の発生可能な磁気回路を考え、簡単なホイールを設計して駆動する。
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