研究課題/領域番号 |
21K04026
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
甲斐 祐一郎 鹿児島大学, 理工学域工学系, 准教授 (50595436)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 電気機器 / 磁気特性 / 鉄心材料 / 透磁率テンソル / 電磁界解析 / 磁気計測 |
研究開始時の研究の概要 |
電気機器に用いられる鉄心材料は,励磁する方向で磁化のしやすさが異なるという磁気異方性を有し,さらに,交番及び回転磁束下にて励磁されるため,鉄心内の磁気特性は複雑な挙動を示す。電気機器の高効率・低損失化を実現するためには,鉄心材料の正確な磁気特性を把握し,実機内の磁気現象を再現できるモデルを用いて電磁解析を行い,鉄心形状や巻線構造を最適化する必要がある。本研究では,磁気異方性を特徴づける透磁率テンソルに着目し,①透磁率テンソル測定装置の作製,②透磁率テンソルを考慮した工学モデルの開発,③電磁界解析への適用と妥当性の検証の課題に取り組む。
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研究成果の概要 |
電気機器用鉄心材料は,交番及び回転磁束下で磁化されるとともに,励磁方向で磁化のしやすさが異なる磁気異方性を有しており,これらの磁気現象を考慮した電気機器設計を行う必要がある。本研究課題では,鉄心材料の透磁率テンソルの解明及びそのモデル化を行い,さらに透磁率テンソルを考慮した電気機器の電磁界解析技術の開発に取り組んだ。まず,四方向による鉄心材料の磁気特性評価システムを開発した。次に,開発したシステムを用いて交番及び回転磁束下におけるテンソル磁気特性を測定し,各種磁束条件における透磁率テンソルの挙動を明らかにした。最後に,透磁率テンソルを考慮した電気機器の解析を行い,解析結果の妥当性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般に,透磁率テンソルは磁束密度ベクトルと磁界強度ベクトルを結びつける物理量であり,磁気異方性を表すことができる。よって,鉄心材料の磁気異方性を正確に考慮した電磁界解析を行うためには,すべての透磁率テンソルの値を測定し,その挙動を明らかにすることが重要と考えられる。将来的には,透磁率だけでなく,応力,磁歪の関係をテンソル量として統一して表現できる新たな磁性材料のモデリングを開発し,その応用を目指す。さらに,電気機器設計へと応用することで鉄心材料の応力問題や騒音・振動問題を考慮した機器構造の検討が可能となり,高効率・低損失な新しい機器設計・開発が期待できる。
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