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呼吸性移動下でスパース観測された線量データに基づく3次元線量分布の高解像度推定

研究課題

研究課題/領域番号 21K04079
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分21030:計測工学関連
研究機関鳥取大学

研究代表者

近藤 克哉  鳥取大学, 工学研究科, 教授 (00295750)

研究分担者 小野 康之  鳥取大学, 医学部附属病院, 主任診療放射線技師 (90839599)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード線量分布 / 解像度 / サンプリング / 呼吸性移動 / コンピュータ断層撮影 / コーンビームCT / 高解像度 / 低線量
研究開始時の研究の概要

治療計画時に低線量下で線量分布の画質を落とさないための計測方法に関する研究である.がん等の放射線治療の精度検証とがん領域の位置特定の際,撮影時間を短縮し被ばく線量を低減するセンシングのため,強度変調放射線治療で用いる2次元検出器の角度サンプリング数を抑えて,立体線量分布を高解像度に推定する方法,コーンビーム型コンピュータ断層撮影時に少ない撮影サンプリングでの標的位置の特定,また,呼吸性移動を伴う場合の実用的計測手法を研究する.

研究実績の概要

R5年度は従来の均等な撮像間隔に代えて腫瘍領域の形状を再現可能な角度範囲に限定して密に収集し,それ以外の区間では疎に収集する再構成処理を実施し,以下の成果を得た.
適正なデータ補間が成されるよう実用上での画質評価も加味しながら,関心領域の形状を再現するためのキーとなる角度範囲を見出し,その収集区間とその外の区間での角度サンプリング間隔を関心領域位置に基づき適応的に変えて再構成することで,従来に比べて鮮明な像が得られることを明らかにした.これまで角度補間によって画質が改善できることは示されていたが,この処理によって昨年度の課題であった再構成像の高周波成分の再現が弱かった点が改善された.撮像対象全体の被ばく量は従来のスパースビューCTと同程度とする条件で実験した.関心領域付近での撮像間隔が密なためこの部分では被ばく量が増加するが,これは関心領域の撮像角度間隔を調整しデータ補間量を上げることで被ばく量を調整できる.
またR4年度に続き呼吸性移動を模擬した環境下で疑似腫瘍を含むファントム撮像データを用いて実用的手法となるよう進めた.R4年度の結果での呼吸性移動により再構成像が劣化する問題を解決するため,体動の動きデータと撮像データを同期させて,動きが同一な点での像を抽出し空いた撮像データの内挿により動きによる疑似腫瘍形状・サイズの画質劣化の改善を進めた.同期画像のみを用いることで体動に影響されない再構成を実現できる一方,非同期画像として排除するデータが多い場合は同期画像のみからの再構成では情報欠落が無視できないことが確認されたため,非同期画像の情報を利用した再構成を進めた.この点については来年度引き続き継続する.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

関心領域の位置に基づき疎密にした角度間隔のもとで撮像して,そのデータ補間により従来に比べ精緻な再構成を実現した.R4年度において新型コロナ状況により接触を避け往来を控えた期間があったことにより進捗が当初計画よりやや遅れているが,被ばく線量を低減した状況のもとで実用上支障のない再構成が実現できている.最終年度において,より精緻に達成するための研究を実施する.

今後の研究の推進方策

疑似腫瘍を含むファントムの撮像データを用いて呼吸性移動を模擬した環境下での画像再構成について,同期位置から外れたデータを排除せずそのまま再構成した場合は関心領域が劣化して表現されるが,厳密に同期位置から外れたデータを利用しないときデータ内挿によっても情報欠落が無視できないことが確認されている.そこで同期位置以外のデータを動きを考慮して適切に利用した再構成をR5年度に引き続き実施する.これまでの成果に基づき撮像間隔の空いた部分を内挿することで動きによる疑似腫瘍形状・サイズの画質劣化が低減される手法を用い,投影データにおける各特徴点の動きは線源の動きに伴うことや撮像対象は体動等により微動するがおおよそ固定されていることなどから,同期位置以外のデータを呼吸性移動の動きの収集データに基づき変換し利用することによって改善を進める.

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] ROI Reconstruction for Reducing Dose in CBCT by Adaptive Irradiation Angular Interval and Interpolation2024

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Hashimoto, Yasushi Ono, Katsuya Kondo
    • 学会等名
      10th IEEJ International Workshop on Sensing, Actuation, Motion Control, and Optimization
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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