研究課題/領域番号 |
21K04096
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
寺本 顕武 佐賀大学, 理工学部, 教授 (70207489)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | Lp空間 / 超音波探傷 / 異方性材料 / CFRP / 点波源拘束偏微分方程式 / divergence based imaging / 波面情報処理 / 非破壊検査 / ダイバージェンスベーストイメージング / ガイド波 / 超音波計測 / ダイバージェンス / Lp距離空間 / 超音波撮像 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は次のようにまとめることができる.CFRP に代表される直交異方性弾性板材を伝搬する数十kHz~数百kHz の低周波ラム波による波動場における面外方向の変位と互いに直交する一対の面外せん断歪みに着目し, (a) 直交異方性弾性板材を伝搬する低周波ラム波がLp 距離空間で近似できることをしめし, そのグリーン関数を求め微小欠損を取り囲む近接場解の定量的な評価を実現する. (b) Lp 距離空間における点波源拘束偏微分方程式にしたがって, 散乱波の位相速度ベクトル場の発散を導出し, 散乱波の波源, すなわち欠損を検出する手法を実現する.
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研究成果の概要 |
現在, 炭素繊維を用いた CFRP積層材は軽量化や強度が必要な構造材に多く使用されているが, 超音波試験に対して本質的な困難さを伴っている. 困難さの一つが音速の異方性である. 本研究では, この異方性の問題に対して, 波動場をLp距離空間で表現し, その空間内の波動方程式を考え波動伝播問題を考察している. さらに等方性空間(L2距離空間)から, Lp距離空間への写像を導出し, 等方性空間における波動方程式がLp距離空間ではどの様に表現されるかを明らかにしている. つづいて, Lp距離空間におけるグリーン関数を導出し, 点波源から放射されるCFRP積層材上の複素波動場を求めている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在, 炭素繊維を用いた CFRP積層材は軽量化や強度が必要な構造材に多く使用されているが, 超音波試験に対して本質的な困難さを伴っている. 困難さの一つが音速の異方性である. そのため, 現在用いられている伝播時間にもとづく超音波探傷法では, 傷の位置や形状をうまく捉えることが難しい. 本研究では, この異方性の問題に対して, 波動場をLp距離空間で表現し, その空間内の波動方程式を考え波動伝播問題を考察している. さらに, 本研究が提案する点波源拘束偏微分方程式にもとづく欠損のシルエット像再構成手法は いかなるCFRP積層材においても適用が可能であり, 異方性の問題を解決することができた.
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