研究課題/領域番号 |
21K04109
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
上田 哲史 徳島大学, 情報センター, 教授 (00243733)
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研究分担者 |
美井野 優 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 講師 (70845049)
伊藤 大輔 岐阜大学, 工学部, 助教 (90759250)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ロボット / 旋回運動 / 多様体 / 分岐 / ホモクリニック軌道 / カオス / サドル型平衡点 / 一次元不安定多様体 / 二次元安定多様体 / 平衡点 / サドル / 2関節マニピュレータ / 2重振り子 / 第2種周期解 / 大域的分岐 / 分岐現象 / 姿勢制御 / 第二種周期解 / 多関節ロボット / 非線形微分方程式 / カオス制御 |
研究開始時の研究の概要 |
多関節ロボットは高次元非線形微分方程式で記述され,状態空間は位相的に単位円を複数含み,摩擦が少なければその運動はカオス的である.しかしこれらの運動はロボットの運動設計ではあまり利用されていない.本研究では,各関節に定トルクが印加されたロボットについて,カオスに内包される不安定周期軌道の網羅的な計算により,その運動の不規則性を検討する.(1)サドル型平衡点に関するホモクリニック軌道を計算する.(2)強制系の馬蹄写像を同定し,記号力学の援用により不安定周期軌道を高精度で求める.得られた軌道は自然動作であると考えられ,カオス制御を適用して安定化することにより効率の高いエネルギー制御を実現する.
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研究成果の概要 |
2リンクロボットに関するホモクリニック軌道について検討した.各関節には摩擦が存在し,一定トルクを印加することを仮定すると,4次元自律系となる.分岐図を計算し,それによって平衡点の個数,それらの位相的性質について説明することができた.また,存在し得る多様体の場合を洗い出し,それらを接続するホモクリニック軌道に関する定式化を行なった.変分方程式の数値解などを援用し,いくつかの場合については計算することができ,第二種周期解との関係も検討できた.Pythonにより解析ツールを開発し,2リンクロボットの動作シミュレータなどにより結果の視覚化も行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2リンクロボットではあっても,正弦関数・余弦関数が複雑に絡む方程式となり,その非線形力学系としての解析結果はあまり例をみない.また,この系に関するホモクリニック軌道の検討例もいくつかは存在するが,摩擦を考慮しない特殊な場合を対象としている.よって摩擦を鑑みた,より実モデルに近い系におけるホモクリニック軌道や,第二種周期解について解析を行った取組は他にはないと思われる.
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