研究課題/領域番号 |
21K04159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
岩田 展幸 日本大学, 理工学部, 教授 (20328686)
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研究分担者 |
高瀬 浩一 日本大学, 理工学部, 教授 (10297781)
清水 智弘 関西大学, システム理工学部, 教授 (80581165)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | CaFeO3 / LaFeO3 / 積層膜 / パルスレーザー堆積法 / 電界印加型不揮発性磁気メモリー / 非極性/極性界面 / 基板表面処理の最適化 / 反強磁性-強磁性相転移 / 電界制御 / 層状成長 / 不揮発性磁気メモリ |
研究開始時の研究の概要 |
非極性/極性界面を持つ反強磁性絶縁体CaFeO3/LaFeO3積層膜を層状成長させる。極性物質LaFeO3の堆積量増加と共に静電的エネルギーが蓄積し、界面を介して非極性物質CaFeO3に電子がオングストロームだけ移動してエネルギーが解放される。この時、[目的①] 電荷再配列が起こり、Fe3+とFe4+間の強磁性的結合により「反強磁性-強磁性相転移」が誘起されるかを明らかにする。[目的②] 静電的エネルギーを電界印加で制御し、結晶内で数オングストローム電子を移動させ、「反強磁性-強磁性相転移」を操作し、動作速度・消費電力・集積度・耐久性に優れた不揮発性磁気メモリに応用できるか検証する。
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研究実績の概要 |
STO(001)基板を超音波洗浄し、バッファードフッ酸を用いてエッチング処理を行った。まず、CaFeOx(CFO)単層膜、LaFeO3(LFO)単層膜の作成から、それぞれの成膜条件を決めた。その後、LFO/CFO積層膜を成膜した。 CFO単層膜の成膜は30分間行った。CFO単層膜の表面像より、2次元島状成長していることがわかった。CFOのユニット数は約45ユニットであった。X-ray Reflection (XRR)のフィッティング結果より、CaFeO3(CFO3)が約3.8ユニット、Ca2Fe2O5(CFO2.5)が約44ユニット堆積していた。LFO単層膜の成膜時間は30分行った。LFO単層膜の表面像から、三角形のグレインが存在することが分かった。また、同時にステップテラス構造も確認できた。XRRをフィッティングから、LFOは約66ユニットであった。 LFO/CFO積層膜の表面像から2次元層状成長していることがわかった。ラインプロファイルの結果から、高低差は約0.4 nmであり、LFOの格子定数と一致した。XRRをフィッティング結果から、CFO3は約2.6ユニット、CFO2.5は約0.71ユニット、LFOは25ユニット程度堆積していた。フィッティングの精度を示すχ2は約4.0×10-2であった。 XRDの結果からLFO層のピークが存在した。本研究ではSTO基板上にPLD法を用いてCFO単層膜、LFO単層膜、LFO/CFO積層膜を作製し、薄膜表面及び結晶構造を評価した。積層膜ではステップテラスが確認でき、高低差は約0.4 nmだった。また、積層膜のXRRフィッティングより、CFO3は約2.6ユニット、CFO2.5は約0.71ユニット、LFOは約25ユニット堆積していた。CFO2.5を1ユニット以下で堆積させることに成功した。
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