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100MHz動作を狙ったサブミクロン軟磁性微粒子内包アルミナテンプレートの創成

研究課題

研究課題/領域番号 21K04162
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分21050:電気電子材料工学関連
研究機関奈良工業高等専門学校

研究代表者

藤田 直幸  奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (90249813)

研究分担者 遠藤 恭  東北大学, 工学研究科, 教授 (50335379)
石飛 学  奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (60390481)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードポーラスアルミナ / パワーインダクター / 高周波電源 / 磁気異方性 / 高周波磁性材料
研究開始時の研究の概要

AIやIoT用のモバイル端末・サーバーや,車載電源,家電など幅広い分野で高性能でコンパクトな電源が必要とされている。このような電源を実現するには、高い周波数でも優れた特性を示す高性能な磁性材料が必要である。直径数100nmで長さが数100μmの細長い磁性微粒子が、絶縁体の中に規則正しく配置した構造になれば、高周波で使える磁性材料となることが知られている。そこで、本研究では、直径数100nmの孔が規則的に開いた厚さ数100μmの酸化アルミナの孔の中に、磁性材料を電析によって注入することで、これらの構造を実現し、次世代の電源用材料として活用することを目指す。

研究実績の概要

近年,100MHz帯で動作する次世代のスイッチング電源が必要とされているが,インダクタ用磁性材料の開発が遅れている。高周波下で高い透磁率を維持させるためには,反磁界や渦電流を抑制する必要がある。そこで,本研究では,ポーラスアルミナテンプレートのサブμmの孔に磁性微粒子を内包した新規磁性材料を提案し,マイクロインダクタへの応用を目指している。
令和4年度は磁性微粒子の充填率を80%以上にすることを目標に,ポーラスアルミナテンプレートの孔占有率の向上に取り組んだ。特に,陽極酸化後のアルミナの孔径を拡大するエッチング工程時に隣り合う孔が結合する問題を解決することに注力した。
エッチングで孔が結合するのは,孔の配列が不規則であることに起因しているため,高規則化したアルミナテンプレートを得ることを目的に以下の1)~3)の取り組みを行った。
1)Alの表面の傷にアルミナの孔の配列が影響されないようにするためにAl素地表面の平滑化を検討した。その結果,円柱状のAl棒を電解研磨することで,光沢のある表面が得られることが分かった。2)二段階アノード酸化法により,高規則化したアルミナの作製を試みた。1回目のアルミナ膜が作った規則正しい凹凸に従って2回目のアルミナ膜が形成されるため,アルミナの規則化が進んだ。3)シュウ酸にリン酸を加えた溶液を使うことで,孔の高配列化が実現できることも確かめられた。その結果,電解研磨したAlを使って,二段階アノード酸化すれば,60分のエッチングで孔占有率約77%を示すアルミナテンプレートが得られることが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

80%の孔占有率を示すポーラスアルミナを得る条件を見出すことができ、おおむね計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

軟磁性を示す金属を電析し、高周波透磁率の評価を行う。
また、安定して80%程度の孔占有率が得られる条件を見出す必要があるので、溶液組成、電圧、電極配置、前処理、エッチング条件などの検討を行う。

報告書

(2件)
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (7件)

  • [学会発表] パワーインダクタ用磁性微粒子内包アルミナテンプレートの作製と高周波磁気特性2022

    • 著者名/発表者名
      平松詢也, 濱田敬文, 藪本健成, 石飛学, 遠藤恭, 藤田直幸
    • 学会等名
      令和 4 年電気関係学会関西連合大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 100 MHz帯域で動作するインダクター用磁性微粒子内包アルミナテンプレートの作製2022

    • 著者名/発表者名
      平松詢也, 濱田敬文, 藪本健成, 石飛 学, 遠藤 恭, 藤田直幸
    • 学会等名
      表面技術協会 第37回アノード酸化皮膜の機能化部会(ARS) 三河コンファレンス
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 高周波領域で動作する磁性薄膜のウェットプロセス形成2022

    • 著者名/発表者名
      藤田直幸
    • 学会等名
      2022 年 関西表面技術シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] パワーインダクタ用磁性微粒子内包アルミナの作製とその磁気特性2021

    • 著者名/発表者名
      濱田敬文, 遠藤 恭, 藪本健成, 石飛 学, 太屋岡篤憲, 藤田直幸
    • 学会等名
      第45回 日本磁気学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] パワーエレクトロニクス用磁性微粒子内包アルミナの作製とその磁気特性2021

    • 著者名/発表者名
      濱田敬文, 遠藤恭, 藪本健成, 石飛学, 藤田直幸
    • 学会等名
      第144回表面技術協会講演大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 高アスペクト比磁性微粒子内包アルミナの作製とその磁気特性2021

    • 著者名/発表者名
      濱田敬文, 遠藤恭, 藪本健成, 石飛学, 太屋岡篤憲, 藤田直幸
    • 学会等名
      表面技術協会関西支部 第22回関西表面技術フォーラム
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] パワーインダクタへの応用を目指した磁性微粒子内包アルミナの作製と磁気特性2021

    • 著者名/発表者名
      濱田敬文, 遠藤恭, 藪本健成, 石飛学, 太屋岡篤憲, 藤田直幸
    • 学会等名
      電気学会 マグネティックス研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2023-12-25  

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