研究課題/領域番号 |
21K04175
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三谷 友彦 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (60362422)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | マイクロ波 / マイクロ波加熱 / 電磁界結合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、開放系マイクロ波加熱すなわち「金属で囲わなくてもほとんどマイクロ波が漏洩しない電子レンジ」の実現である。目的達成のために、無線電力伝送分野での実用化が期待されている電磁界結合をマイクロ波加熱用途に多次元拡張することで、多数の試料を同時かつ均一に加熱するマイクロ波加熱装置の実現を目指す。研究方法としては、電磁界シミュレーションによる設計、およびマイクロ波加熱装置の試作・実測評価を行う。電磁界モードや電磁界分布、試料でのマイクロ波吸収電力、装置からのマイクロ波漏洩電力などを定量的に評価することにより開放系マイクロ波加熱の有効性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、無線電力伝送分野での研究が進展している電磁界結合をマイクロ波加熱に応用し、金属筐体で囲わない開放系でも電磁波漏洩がほとんどないマイクロ波加熱を実現することである。開放系マイクロ波加熱の実現は、様々な化学分析機器との同時併用によるその場観察が可能となるだけでなく、金属壁境界条件に囚われない多様な電磁場分布が形成できる。本研究では、電磁界結合を多次元拡張することにより、多数の試料を同時かつ均一に加熱する開放系マイクロ波加熱の実現を目指す。加えて、電磁界モードや電磁界分布、試料でのマイクロ波吸収電力、装置からのマイクロ波漏洩電力などを定量的に評価することにより開放系マイクロ波加熱の有効性を明らかにする。 今年度は、昨年度に1次元拡張した方向と直交する方向に次元拡張することを目指し、リピーターと呼ばれる金属片の共振器を追加した電磁界結合型マイクロ波加熱装置を電磁界シミュレーションにより設計した。従来と直交する1次元方向に2つの被加熱試料を設置したシミュレーション結果より、リピーターの設置によって2試料を同時にマイクロ波加熱できることを確認した。また、リピーター付きの電磁界結合型マイクロ波加熱装置を試作し、2試料を同時にマイクロ波加熱する実験を行った。実測結果より、リピーターを設置しなかった場合と比較してリピーターを設置したことによる加熱速度の改善は見られなかったが、リピーターを設置することによる次元拡張の可能性については実証することができた。 加えて、昨年度に引き続き、1次元方向に対して広範囲の加熱むら低減を目指した取り組みとして、0次モード共振器を利用した電磁界結合型マイクロ波加熱の基礎研究、および2次元展開を目指した軌道角運動量(OAM: Orbital Angular Momentum )モードを利用した照射型マイクロ波加熱の基礎研究を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画で示した、電磁界結合型マイクロ波加熱の2次元拡張を電磁界シミュレーションおよび試作実験の両面から実施し、2次元拡張性を示すことができた。また、当初計画では述べなかった斬新的な研究として、0次モード共振器を利用した電磁界結合型マイクロ波加熱の基礎研究を実施し、広範囲の加熱むら低減が実現できる可能性を原理的に示した。加えて、電磁界結合型以外の開放型マイクロ波加熱として、軌道角運動量モードを利用した照射型マイクロ波加熱の基礎研究も実施しており、研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度においては、今年度までに実施した研究内容を深く考察して、電磁界結合型マイクロ波加熱の2次元拡張の改善を目指す。電磁界シミュレーションによる装置設計および試作実験は今年度までに順調に進んでおり、最終年度においても継続して取り組む。加えて、0次モード共振器を利用した電磁界結合型マイクロ波加熱、および軌道角運動量モードを利用した照射型マイクロ波加熱の基礎研究で得られた知見を含め、研究成果をまとめる。
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