研究課題
基盤研究(C)
本研究は、光の完全な制御が可能となる三次元フォトニック結晶を半導体で作製し、これに電気的接続を試みることで、高効率な電流注入型の発光デバイスを開発することを目的とする。特に、光を三次元的に微小領域に閉じ込めることが可能な三次元フォトニック結晶ナノ共振器を高い精度で作製し、高効率な小型レーザの実現を目指す。IoTや5Gが実用化され、指数関数的に増加する情報量の高速処理が求められる昨今において、本研究は、光回路と電子回路を三次元集積・相互接続した低消費電力の光/電子デバイスの実現に向けた貢献が期待できる。
本研究は、半導体三次元フォトニック結晶に電気的接続を試みることで、将来の光・電子回路の三次元集積デバイスにおける重要な素子のひとつとして、高効率な電流注入型の発光デバイスを開発することを目的とした。まず、国際共同研究を通じて三次元フォトニック構造を設計し、新たに開発した光学顕微鏡観察下でのマイクロマニピュレーション法によって、設計した半導体三次元ナノ構造の作製に成功した。この試料に対する光学測定では、電圧印加による量子閉じ込めシュタルク効果や、レーザ発振に向けた共振器モードを観測したことから、半導体三次元フォトニック結晶への初の電気的接続に成功した。
本研究の成果である、半導体三次元フォトニック結晶による電流注入型の発光デバイスは、将来の光・電子回路の三次元集積デバイスにおける重要な素子のひとつになりえる。指数関数的に増大する情報量とともに、その情報を処理する消費電力の増大が地球規模のエネルギー問題にまで発展しつつある現代において、ジュール熱を発生しない光を利用した光-電子回路の相互接続の微細化が進んでおり、本研究成果はそのさらなる微細化と省電力化に貢献することが期待される。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 3件)
Physical Review B
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