研究課題/領域番号 |
21K04177
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
金谷 晴一 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (40271077)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | エネルギーハーベスティング / 平面アンテナ / インビーダンス整合 / 昇圧回路 / インフラ監視 / 持続可能 / エネルギーハーベスト |
研究開始時の研究の概要 |
巨大構造物において、老朽化による崩落事故等が社会問題となっている。今後の人口減の中で、無線センサネットワークを用いたインフラのモニタリングが急務の課題である。本研究では、放送や通信などで放射された電磁波を電源とし、巨大構造物の劣化を監視する「持続可能インフラ監視プラットフォーム」を実現する。具体的には、微弱な電磁波の電圧振幅を増幅する整合回路、多段昇圧整流回路、高利得・広帯域平面アンテナを個々に実現し、一体化する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、これまで効率的に再利用されることが少なかった放送や通信などで放射されたマイクロ波に着目し、マイクロ波を電源とする「持続可能インフラ監視プラットフォーム」を実現することである。これまで知られているインピーダンス整合回路は、負荷インピーダンス値の複素共役となるように設計され、伝達される電力が最大となる。しかしながら申請者が提案する整合回路は、出力側が直流回路であることに着目することで、インピーダンスの複素数の概念を取り除き、電力ではなく電圧振幅のみを整合させる新たな回路である。 本年度は広帯域で動作する平面アンテナを開発した。アンテナの構成として、回路との整合性がより差動入力によるダイポールアンテナを基本とした。差動回路の一方をエネルギーハーベスティング回路の+側、もう一方を-側に接続することで、理論上2倍の出力電圧を得ることが可能となった。小型化のためにダイポールアンテナの一部をL型に折り曲げることとした。また、ダイポールアンテナから分岐するメタル配線をループ状に形成することで、動作周波数の異なるループアンテナを実現した。さらに信号入力部にマイクロストリップスタブを2本挿入することにより、広帯域なインピーダンス整合回路の実現に成功した。これにより、広帯域化が実現できた。アンテナの基板は多くの電子機器において標準で使用されているFR4基板とした。比誘電率は約4である。アンテナの設計には三次元電磁界解析ソフトを用いて、基板誘電率、誘電損失、及びメタル層の低効率等を詳細にモデル化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書に記載した計画の通り平面アンテナが実現できたため。
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今後の研究の推進方策 |
提案したアンテナと初年度に実現した整合回路一体型コッククロフトウォルトン回路昇圧整流回路を一体化し動作確認を行う。
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