研究課題/領域番号 |
21K04180
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
水田 敬 鹿児島大学, 理工学域工学系, 准教授 (10336323)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | vapor chamber / thermal conductivity / ultra-thin / thermal solution / ベーパーチャンバー / 伝熱特性 / 温度平滑化 / 薄型 / 熱伝導率 |
研究開始時の研究の概要 |
電子機器は、温度が上昇すると動作効率が低下したり、寿命が短くなるなどの問題が生じるため、適切な放熱を行うことが必須である。しかし、電子機器の小型・高性能化にともない、発生する熱密度はかつてないほど急激に上昇しており、従来技術で対処することはもはや困難である。 そこで本研究開発では、革新的内部構造を持つ新規積層型ベーパーチャンバーを創製することにより、電子デバイスにおける発熱問題を解決し、超高密度実装時や高負荷駆動時の動作効率や信頼性を向上させることによって、我が国の半導体・エレクトロニクス産業の世界的な競争力のさらなる向上と2050カーボンニュートラル社会の実現に貢献することを目的としている。
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研究成果の概要 |
革新的内部構造を有する新規積層型ベーパーチャンバーについて研究開発を行った。本新規構造においては、従来個別の部材が実現していた構成を、新規開発した中板部分に集約することにより、厚み方向の積層構造を簡素化することが可能となった。研究開発成果より、従来型の積層型ベーパーチャンバーでは不可能であった様な薄型構造を実現しながら、従来構造の利点であった面方向熱伝導率については、従来同様10,000 W m-1 K-1を達成することが明らかとなり、薄型化を実現しながらも高い熱拡散性を発揮することが確認された。さらに、本開発品に関して出願していた特許についても、本事業期間内に特許査定を取得した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究開発成果は、従来型の積層型ベーパーチャンバーでは厚過ぎるために適用できなかったような分野へも適用可能であることから、より広範な熱問題の解決に資することが可能である。具体的には、薄型筐体などにおいて半導体の熱問題を解決することにより、動作効率の改善や信頼性の向上に貢献可能となる。また、本研究開発成果は特許査定を得ていることから、速やかな社会実装が期待される。
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