研究課題/領域番号 |
21K04185
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
石坂 雄平 関東学院大学, 理工学部, 准教授 (60758598)
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研究分担者 |
荒川 太郎 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (40293170)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | シリコン微小リング共振器 / バイオセンサ / SARS-CoV-2 / 集積フォトニクス / シリコンフォトニクス / プラズモニクス / ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
フォトニックチップを用いたバイオセンサは高感度,高速,低コストという特長を有するが,新型コロナウイルス検出への有効性は未解明である.そこで,本研究課題では,金属アシスト型スロット導波路,微小リング共振器構造および新型コロナウイルスを高感度で特異的に検出可能な新規モノクローナル抗体を融合した新しいバイオセンサを提案・開発し,その有用性を実証する.
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研究実績の概要 |
金属アシスト型スロット導波路に基づく微小リング共振器構造と新規抗体を融合した高感度の新型コロナウイルス・フォトニックバイオセンサチップを開発する.フォトニックチップを用いたバイオセンサは高感度,高速,低コストという特長を有するが,新型コロナウイルス検出への有効性は未解明である.そこで, 本研究では,研究代表者らが世界に先駆けて提案してきた金属アシスト型スロット導波路,微小リング共振器構造および新型コロナウイルスを高感度で特異的に 検出可能な新規モノクローナル抗体を融合した新しいバイオセンサを提案・開発し,その有用性を実証することを目的とする.本年度の研究では,ポリジメチルシロキサンを用いて形成した流路を有するシリコン微小リング共振器を作製し,ヌクレオカプシドタンパク質の検出を行った.ヌクレオカプシドはコロナウイルスを構成するタンパク質の一つであり,抗原検査のターゲットとして用いられる.効果的にターゲットを検出するために,シリコン導波路表面上にSi-tag Protein Gを修飾し,その上にIgG抗体を結合させている.予備的な実験により,ヌクレオカプシドタンパク質に対する潜在的な感度は10 pg/mLのオーダーであり,これは現在の抗原検査の感度に匹敵する.また,ポンプを用いて定量流入を行い,検知時間は10分以下でることを明らかにした.本研究により,シリコン微小リング共振器がSARS-CoV-2ヌクレオカプシドタンパク質のセンシング機構として有望であることを示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ポリジメチルシロキサンを用いて形成した流路を有するシリコン微小リング共振器を作製し,ヌクレオカプシドタンパク質の検出実験を行い,高感度なセンシング特性が得られることを示すことができたため,研究は順調に進展しているといえる.
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今後の研究の推進方策 |
ヌクレオカプシドタンパク質の検出実験を行い,論文として取りまとめる.また,センサ感度を向上させるためのデバイス構造を探索するし,性能評価を行う.
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