研究課題/領域番号 |
21K04199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
下村 和彦 上智大学, 理工学部, 教授 (90222041)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | シリコンフォトニクス / 半導体レーザ / 有機金属気相成長 / 集積化技術 / InP / 集積化 |
研究開始時の研究の概要 |
シリコンプラットフォーム上に化合物半導体レーザを集積化する技術として、提案したハイブリッド集積の方法を用いて光通信用送信サブシステム構築を目指した研究である。この方法は、シリコン基板に膜厚1μm程度のInP薄膜を親水性直接貼付けし、このInP-シリコン基板に有機金属気相成長による化合物半導体の結晶成長を行い、ハイブリッド集積を実現するものである。本研究においては、有機金属気相成長法を用いた選択成長技術による多波長半導体レーザの試作、量子ドット構造を用いた光増幅器の集積化、およびシリコン基板上選択成長技術とその物性評価を行う。
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研究成果の概要 |
シリコンプラットフォーム上における光通信用送信サブシステムの構築のために、InP-Si基板を用いて、長波長帯GaInAsP系半導体レーザ光源の実現を目的とした研究を行った。シリコン基板上においてGaInAsP系量子井戸構造のMOVPE選択成長技術、S-K成長モードを用いた量子ドット構造の成長技術の基礎検討を行った。さらに親水性直接貼付によって作製したInP-Si基板において発生するボイドがこの基板上に成長する量子井戸レーザの発振特性にどのような影響を与えるか、数値シミュレーションによる散乱損失の解析、実際に作製した量子井戸レーザの発振特性とボイドの形状、密度との関連性を実験的に明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シリコンプラットフォーム上においてIII-V族半導体レーザを実現することは、シリコン集積回路と光デバイスの光電融合を実現する上で非常に重要な課題である。本研究は光通信用送信サブシステムを構築するためにシリコン基板上における選択成長技術、量子ドット成長技術の成長機構を明らかにした。またInPとシリコン基板を親水性直接貼付する際に生じるボイドの導波路内散乱損失を数値シミュレーションによって求め、また実験的にボイドと半導体レーザの発振しきい値の関連を調査した。シリコン基板上半導体レーザ構造の成長技術の解明、またシリコン基板上半導体レーザの特性を明らかにしたことに学術的意義がある。
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