研究課題/領域番号 |
21K04202
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
會澤 康治 金沢工業大学, 工学部, 教授 (40222450)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | パルスレーザ / 弾性表面波 / Lamb波 / 圧電体 / 人工皮膚 / 生体ファントム / レーザ / 皮内投与 / 表面弾性波 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、薬剤透過を促進できる強力な弾性表面波の発生と人工皮膚表面への高効率な物質導入を可能にするデバイスの開発を目的とする。最終目標として、ヒト皮膚表面への強力弾性表面波印加による低侵襲かつ高効率での薬剤の皮内投与へ挑戦する。具体的には、圧電膜を表面に持つ閉じ込め構造デバイスを作製し、高強度パルスレーザを照射して発生させた強力な弾性表面波を圧電膜表面に沿って伝搬させ、それを皮膚表面で結合させるデバイスを開発する。本研究を通して、提案するデバイスの物質透過性の促進効果を実験的に確かめる。
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研究成果の概要 |
本研究は、経皮薬剤の透過を促進する強力な弾性表面波の発生と人工皮膚表面への高効率な物質導入を可能にするデバイスの開発を目的に実施した。具体的には、パルスレーザを使って強力な弾性表面波を発生させる方法を検討する中で球殻上のパルスレーザ誘起Lamb波を人工皮膚表面へ結合させることを提案した。特に球殻上に発生したLamb波の強度増加にはレーザ照射部に黒色ゴムを貼り付けた球殻の利用が効果的であることを実験的に明らかにした。また人工皮膚を介して圧電膜を装荷した生体ファントムを用いて測定したLamb波強度は経皮薬剤導入を行うに十分な強度であることを確かめた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
経皮薬剤導入でこれまで検討された手法のほとんどが皮膚の穿孔を伴う侵襲的な皮下投与であった。本研究では皮膚に瞬間圧力を加えるとその物質透過性が一時的に促進することに注目し、皮膚表面に音響エネルギーを集中させることを考えた。本研究は皮膚の穿孔なしに低侵襲で薬剤を皮内に導入・留める新たな皮内投与法の開発につながる点で社会的な意義がある。本研究では皮膚表面に音響エネルギーを集中させる方法としてレーザ誘起Lamb波の利用を提案し、その発生と人工皮膚への音響結合を実験的に評価した成果は新たな知見を与えており学術的意義があると考える。
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