研究課題/領域番号 |
21K04206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 呉工業高等専門学校 |
研究代表者 |
黒木 太司 呉工業高等専門学校, 電気情報工学分野, 嘱託教授 (30195581)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | センサ / アンテナ / センサネットワーク / 中波 / 電波伝搬 / 防災減災 / IoT |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、土中に埋めたアンテナで電波時計運用に配信されている周波数40kHz・60kHzの標準電波や周波数500~1600kHzのAMラジオ放送波など、土中のような損失性媒質中を比較的深部まで伝搬できる長・中波帯電波を受信(ハーベスト)し、その受信情報から土壌の含水率を推定、含水率増加に伴う土砂崩れが予知可能なシステムを提供する。
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研究成果の概要 |
本研究では中波AMラジオ放送波など常時配信されている中波帯電波を土中に埋めたアンテナで受信し、土壌の含水率を推定する方法を提案した。検討の結果、土中に埋設したアンテナによるAMラジオ波の受信電力はアンテナ周辺の土壌含水率と相関があることが明らかとなった。次にこの手法をシステム化するため、コイルをもとにアンテナを構成し、これを自営通信網であるLoRaWANに組み込み、フィールド試験を実施した。その結果ゲートウェイを中心に半径1~2kmの範囲で土壌含水量をデータを把握することができた。さらに含水土壌上を伝搬する中波の伝搬特性も解析し、伝搬特性を考慮した土壌含水量推定システムを構築することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案した土壌含水率推定システムは電波時計運用に配信されている標準電波や、周波数500~1600kHzのAMラジオ放送波など常時配信されている長・中波帯電波を土中に埋めたアンテナで受信し、その受信情報から土壌の含水率を推定する簡便な手法であり、表層部から深層部にかけて土壌含水率を推定する手法であることが本研究の創造的な点である。また低価格で作成できる点で普及効果が高く、この点に本研究の社会的意義がある。さらに利用する電波の波長が長く、損失性媒質内を伝搬できる利点を有することから土中育成農作物や水中物のセンサや鉱物探査、火山噴火予知などへの派生効果も期待できる。
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