研究課題/領域番号 |
21K04213
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
吉武 勇 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (10335771)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 補強 / トンネル / FRP / 覆工 / コンクリート |
研究開始時の研究の概要 |
道路のような社会インフラ構造物の老朽化が社会問題の一つとなっており,インフラの老朽化対策・長寿命化が求められている.道路橋では,床版取り替えに代表されるリニューアル工事が大々的に行われているが,道路トンネルのリニューアル技術は確立しておらず,未だ開発段階といえる.本研究では,道路トンネルのリニューアル技術に貢献するべく,海外の道路橋補強技術として実積の多いNSM工法をトンネル覆工コンクリートの補強技術として応用展開を試みる.本研究では,補強した覆工コンクリート部材の載荷実験および解析を通じて,道路トンネルのリニューアル技術の一つとなるNSM-CFRP補強工法の設計・施工方法を構築する.
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研究成果の概要 |
本研究はNSM-CFCCにより補強したトンネル覆工コンクリートモデルの耐荷性能を評価して,トンネル覆工のための補強システムの効果を調べた.載荷試験に用いた供試体は,無補強モデルに加え,炭素繊維シート接着モデルとNSM-CFCC補強モデルである.トンネル覆工のアーチ効果のために,無補強コンクリートモデルでさえ,部材を貫通するひび割れが生じないことを明らかにした.NSM-CFCCモデルの耐荷性能は他の試験モデルより著しく高いことを確認した.さらに有限差分法FLAC3Dによる解析を行い,ひび割れ特性を概ねよく推定できた.本研究は,NSM-CFCC補強システムがトンネル覆工に効果的と結論づけた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
道路トンネルには,床版取り替え工事のようなリニューアル技術が確立していないのが現状である.さらに将来にわたって老朽劣化していく覆工コンクリートをリニューアル(更新)と同等レベルにまで補強できる技術はほとんどみられない.これまで構造部材として建設されていないトンネル覆工コンクリートが,トンネル本体の使用性・安全性にまで影響してきていることから,これを適切に補修・補強していく技術が求められるようになっている.現状では補修で延命化を図る技術はあるものの,リニューアル相当レベルまでのトンネル構造全体の安全性・耐久性を高める技術は未だ確立していない.
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