研究課題/領域番号 |
21K04236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
玉井 宏樹 九州大学, 工学研究院, 准教授 (20509632)
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研究分担者 |
山本 大介 大分工業高等専門学校, 都市・環境工学科, 准教授 (40398095)
櫨原 弘貴 福岡大学, 工学部, 准教授 (70580182)
別府 万寿博 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 教授 (90532797)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 内部膨張 / アルカリシリカ反応 / コンクリート / メゾスケールモデル / 有限要素法 / ASR / 微細損傷 / 載荷速度依存性 |
研究開始時の研究の概要 |
塩害による鉄筋腐食やASRが母材コンクリートへ与える影響は,そのメカニズムは違うものの,力学的には“内部膨張起因の微細損傷の発生”と統一的に捉えることができる。本研究課題では,まず,高度な計測技術により内部膨張起因の微細損傷の高精度計測を実施し,その後,載荷速度をパラメータとした載荷実験により,微細損傷の載荷速度依存性を解明する。さらに,FEMやラティスモデルを用いたメゾスケールモデルによる高精細解析と静的及び衝撃載荷実験を駆使し,鉄筋腐食・ASR・それらの複合劣化が生じたRC梁部材の耐荷性能や破壊挙動を定量評価する。この成果は,将来的に既設構造物の残存耐荷性能評価の高精度化の実現に繋がる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は内部膨張によるひび割れなどの微細損傷の載荷速度依存性を明らかにし,鉄筋腐食・ASR・それらの複合劣化が生じたRC梁部材の静的及び衝撃荷重下の耐荷性能や破壊挙動を定量評価することであった。その目的に対し,促進膨張させた供試体を多数製作し圧縮試験し,さらにRC梁に対しても載荷試験を実施することで,材料・部材の両レベルでの載荷速度依存性を解明した。さらに,コンクリートを3相で構成するメソスケールモデルを構築し,水分移動・膨張・弾塑性破壊の3段階の解析を統合した解析手法を用いることで,ASR膨張により劣化したコンクリートの圧縮特性やRC梁の載荷特性を概ね評価できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
構造工学と材料学の知識を融合し,結果として得られた知見および研究成果は,劣化による耐荷性能低下の定量評価,また,致命的破壊につながる劣化の把握に役立つものであり,学術的意義は大きい。また,劣化したコンクリート・RC・PC構造物の動的耐荷性能や衝撃荷重に対する防護性能を定量的に評価することで,今後想定される自然事象(衝撃的地震動,落石,土石流など)に対する構造物の安全性を定量的に評価することができるようになり,防災や維持管理を複合的に捉えた分野に十分に生かすことができると考える。
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