研究課題/領域番号 |
21K04243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 大同大学 (2023) 長岡工業高等専門学校 (2021-2022) |
研究代表者 |
宮嵜 靖大 大同大学, 工学部, 准教授 (50583051)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 初期たわみ / 残留応力 / 腐食 / 溶接組立 / 鋼部材 / 複合サイクル試験 / 溶接組立て部材 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,鋼橋を構成する鋼部材が腐食損傷した際の溶接残留応力および初期たわみの変動性状を,実験および数値計算により明らかにする.まず,実験では,板厚12mmのSM490Y材を中空正方形およびI形断面柱に溶接組立てした供試体を製作し,健全状態および腐食損傷状態の残留応力および初期たわみを測定する.その後,数値計算を用いて,腐食損傷が残留応力および初期たわみに及ぼす影響を明らかにするとともに,これらを定量的に予測する手法を提案する.
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研究成果の概要 |
本研究の成果は,研究テーマ着想時の1枚の突合せ溶接した鋼板の腐食損傷に伴う初期たわみの変化の定量的な分析から,本研究で実施した溶接組立したI形および箱形断面部材の実際の腐食に伴う初期たわみおよび残留応力の変化を実験により明らかにしたことである.これにより,断面を構成する板の拘束が少ないI形断面部材のフランジでは,腐食前後の初期たわみの変化がI形断面の腹板および箱形断面部材よりも大きくなることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土木鋼構造物の腐食損傷に伴う変形は,実構造部材の性能に十分な影響を及ぼすレベルであることも考えられ,変形とともに接合部位での残留応力の変化が想定できる.腐食損傷による残留応力および初期たわみの変化は,鋼橋の強度特性に影響を及ぼすため,これらを定量的に予測する手法の提案が維持管理における性能照査に必要不可欠である. 本研究では,厚板で構成される鋼構造部材の腐食過程における溶接残留応力および初期たわみの変動を実験により詳細に明らかにした.これらの結果は,前述の腐食損傷した鋼構造部材の残存強度特性を調べる際に活用でき,腐食損傷レベルに応じた耐荷力評価および補修方法の提案に直結できる.
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