研究課題/領域番号 |
21K04249
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
堀越 一輝 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (90771965)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | パイピング / 内部侵食 / 河川堤防 / 浸透破壊 / 治水対策 |
研究開始時の研究の概要 |
2種類のパイピングに関する模型浸透実験を遠心模型実験装置を用いて実施し,その実験結果を分析することで,「パイピングの進展によって堤防が破壊する場合,その前兆はどのような形態を示すか」そして,「従来型の土堤原則に則った堤防と浸透破壊に対して対策を施した堤防は,今後の気候変動による洪水外力増加を考慮した洪水の長期化や頻度増加にどれほど対応できるか」について検討するものである.
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研究実績の概要 |
河川堤防の決壊パターンの一つに浸透によるパイピングの発生を原因とする破壊があり,近年,日本の河川堤防でも生じている.このパイピングは今後の気候変動の変化によって更に,その発生頻度が上昇することが推定されている.本研究では「従来型の土堤原則に則った堤防と浸透破壊に対して対策を施した堤防は,今後の気候変動による洪水外力増加を考慮した洪水の長期化や頻度増加にどれほど対応できるか」という疑問について検討するため,2021年度に激烈な洪水を再現した遠心模型実験を実施した.ここでいう激烈な洪水は,河川堤防の決壊の一因であるパイピングの発生初期段階で生じる噴砂を生じる河川水位が急激に河川堤防に作用した状況を想定している. 2021年度遠心模型実験の結果,河川堤防に急激な河川水位が生じた場合,基礎地盤と堤防の境界で発生するパイピングによるパイプの断面は,緩やかな水位上昇によって発生するパイプと比べその断面が大きくなることがわかった. 2021年度の後半に,遠心模型実験装置の故障により,この装置が長期間使用できなくなったため,2022年度は河川堤防でパイピングが生じる際,法尻部で発生する噴砂に着目し,重力場での噴砂再現実験を実施した.この実験では,模型供試体に与える水位条件(実際の河川堤防では河川水位の変動に相当)と被覆土層の層厚を実験パラメータとして発生した噴砂の形状を3次元計測する実験システムを構築した.これにより,これまで現実の河川堤防でわずかな記録のみしか取れていなかった噴砂の形状の特徴を実験的に確認することができた.実験は縮小模型であるが,いくつかのスケールで実施することによって,発生する噴砂のスケール効果を考慮する.この実験結果から得られた噴砂の3次元形状は,将来的に機械学習等の3次元的物体認識による河川堤防のリアルタイム監視発展の基礎データとなる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
助成期間の初年度である2021年度の後半において,本研究の遂行に不可欠な遠心模型実験装置の故障が発生し,長期間,実験装置が使用できなかったため当初予定していた研究スケジュールに遅れが生じた
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今後の研究の推進方策 |
2023年度から研究代表者の研究期間の異動があったため,まず,異動先でこれまで構築したパイピングに関する遠心模型実験システムを構築し,これを用いて当初,計画していた実験を実施する.その後.この研究成果を社会に還元するため,結果を分析し,一般化する.また,現実の堤防においてパイピングによって発生する噴砂と堤防沈下を画像と深度データを用いて自動認識するシステムを開発するため,まずは,そのデータ集めのための小型模型実験を実施し,パイピングによって発生する噴砂の詳細なデータの収集をおこなう.
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