研究課題/領域番号 |
21K04268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
飯村 耕介 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (30642128)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 令和元年東日本台風 / 那珂川水系荒川 / 中小蛇行河川 / 氾濫 / 氾濫戻り流れ / 水理模型実験 / 蛇行河川 / 中小河川 / UAV / 逆越流 / 決壊 / 氾濫流 |
研究開始時の研究の概要 |
令和元年度東日本台風によって栃木県内の中小河川では1つの河川において1~2kmの狭い範囲の複数箇所で溢水・決壊が生じており,それぞれの地点の決壊が上流側で起きた決壊による氾濫流の逆越流や,更には逆越流した箇所の対岸側へも影響を与え,決壊を引き起こしたとみられる場所が確認された. 本研究では,このような氾濫流が河道へ戻るときの逆越流が河道内流況へ与える影響と,対岸の堤防決壊へ及ぼす影響について,蛇行する河道の形状や氾濫原の水害防備林が与える影響について着目し明らかにすることを目的とする.
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研究成果の概要 |
令和元年東日本台風により栃木県の中小河川の13河川27か所において決壊が発生し,蛇行河川では氾濫流が堤内地から河道側に戻る地点やその対岸の堤防で連鎖的に決壊が生じた様子も確認された.氾濫戻りが生じる地点の対岸流況に対して合流条件や地形的特徴,植生の影響を明らかにするために模型実験および数値解析を実施した.下流側開口部幅が狭いほど,開口部から早い流速で蛇行河道へと戻る流れが生じ,大きく曲がりながら開口部側に流れが向かうものの,対岸側にも流速の速い領域が広がること,また蛇行河道が狭いほど氾濫原へと流れる流量が増し,その流れが開口部へと集中し,開口部の対岸側に広く高流速域が形成されることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中小蛇行河川において生じた氾濫流の戻り流れによる連鎖的な決壊現象に関して,下流側開口部の幅が戻り流れの対岸流況へと与える影響を明らかにし,下流側開口部から早い流速で蛇行河道へと戻る流れが生じ,対岸にも流速の速い領域が広がるように流れることを示した.那珂川水系荒川の決壊例を見ると,本研究結果のように対岸に高速域が生じ,侵食決壊へと至った可能性が大いに考えられ,中小蛇行河川における戻り流れの危険性を示した.
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