研究課題/領域番号 |
21K04277
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
重枝 未玲 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (70380730)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 流域治水 / 降雨流出・洪水氾濫一体解析モデル / パラメータ最適化 / 令和2年7月豪雨 / 球磨川流域 / 実験 / 水収支 / 降雨流出・洪水氾濫一体型解析 / パラメータ最適化法 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,記録的な豪雨による水害が頻発しており,その対策として流域治水が求められている.本研究は,流域レベルでの土壌の地中流・地表面流と河道や氾濫原での洪水流・氾濫流を一体的に取り扱うことで流域全体の雨水の挙動を把握でき,流域治水に供する「降雨流出・洪水氾濫一体解析モデル」の開発を目的として,【研究1】降雨流出・洪水氾濫一体解析モデルの開発と計算効率の改良,【研究2】解析パラメータの効率的な最適化法の開発,【研究3】実験結果の取得とこれに基づくモデルの予測精度と最適化の妥当性の検証,【研究4】球磨川流域への適用と実測データに基づく予測精度の検証を実施するものである.
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研究成果の概要 |
本研究では, 流域治水に供する数値解析法の開発を目的に,流域の地表面流から地中流と河道や氾濫原での洪水流・氾濫流を一体的に取り扱うことで流域全体の雨水の挙動を把握する降雨流出・洪水氾濫一体解析モデルと,ベイズ推定法を用いた解析パラメータの効率的な最適化法を開発した.実験結果に基づき,降雨流出・洪水氾濫一体解析モデルの予測精度と最適化法の妥当性を示した後,令和2年7月豪雨時の球磨川流域へ適用し,同解析法が球磨川流域の実績最大浸水域,痕跡水位を概ね再現でき,球磨川流域の降雨流出・洪水氾濫現象と支川流域の水収支を把握できることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,豪雨による水害が頻発しており,その対策は喫緊の課題である.流域治水はその効果が期待される対策であり,流域治水の治水効果の評価は極めて重要となる.本研究で開発した降雨流出・洪水氾濫一体解析モデルを用いることで,大河川だけでなく中小河川での水害リスクや流域治水対策の治水効果を評価できるようになり,これに加え,気候変動下で降雨量の増加が見込まれる将来に対して,流域レベルでの被害最小化策と効果的な危機管理対策の具体を検討する上で有用な情報を提供できるようになると考えられる.
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