研究課題/領域番号 |
21K04282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 岐阜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
菊 雅美 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (50714127)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 礫浜地形 / 音の分類 / 教師なし学習 / 砕波形態 / 機械学習 / 水理模型実験 / 現地観測 / 海岸侵食 / 河口閉塞 / 礫浜海岸 / 音 / 地形変化 / 波浪状況 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請課題では,音から波浪および地形をリアルタイムに推定する手法を構築し,現地に堆積をもたらす波浪条件を解明する.具体的には,水理模型実験のスペクトログラムから,波浪条件や地形を高精度に推定可能なモデルを構築する.現地海岸で録音したデータに構築したモデルを適用し,音から現地波浪と地形を推定する.現地海岸に集音マイクを設置し,現地の波浪と地形をリアルタイムに解析する.
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研究実績の概要 |
三重県南部の七里御浜井田海岸では,海岸侵食が顕在化している.一方,井田海岸北側の河口では,閉塞が生じている.海岸侵食は波浪災害の抑制効果を低減させ,河口閉塞は河川氾濫の危険性を高めるため,適切な管理が求められている. 申請者は,井田海岸を対象とした現地測量を定期的に実施し,短期的・長期的な礫浜の地形変化特性について検討している.ただし,観測頻度は高くなく,その間に生じる地形変化を検討できていない.さらに,海岸に作用する波浪を観測できておらず,地形変化をもたらす波浪は不明確である.これらの課題に対し,波の音から波浪や地形の状況を推定できれば,常時観測が可能となる.そこで,本研究課題では,音から波浪状況を推定する手法を構築することを目的とする. 2023年度はRTK-UAV測量を3回実施した.高精度な3次元点群モデルを構築する手法について再検討するとともに,数値表層モデルDSMとオルソモザイク画像を作成した.DSMから観測間の水際線の変動と地形変化量を算定した. 礫浜を対象に,同一波浪条件にて複数の水理模型実験を実施した.実験中に収録した音からFFT画像を作成し,次元削減とクラスタリングを実施した.分類結果について砕波形態との関係について考究した結果,実験回に依存することなく,砕波形態に応じて分類していることを確認した.また,次元削減によって得た第1成分と第2成分によって,砕波の特徴を捉えられることもわかった.以上から,FFT画像の次元削減とクラスタリングによって,砕波形態を分類できることが明らかになった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
礫浜を対象とした水理模型実験を実施した.水理模型実験中に音を収録するとともに,側面から砕波状況を録画した.さらに,構築した3次元地形計測手法を用いて,礫浜の地形変化を30sごとに記録した.これらの結果を用いて,水理模型実験中に収録した音と砕波形態の関連を明らかにできた. 七里御浜井田海岸を対象としたRTK-UAV測量を実施し,観測結果を蓄積できた.
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今後の研究の推進方策 |
教師なし学習によって分類されたFFT画像に,砕波形態のラベルをつけ,教師あり学習を実施する.学習に用いていない画像を使って,学習モデルの推定精度を検証する.教師あり学習の結果から,機械が見出した特徴量を可視化し,FFT画像において砕波形態を特徴づける箇所について考察する. 井田海岸で収録した音に構築したモデルを適用し,分類特性について検討する.
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