研究課題/領域番号 |
21K04301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
高木 朗義 岐阜大学, 社会システム経営学環, 教授 (30322134)
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研究分担者 |
杉浦 聡志 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (30648051)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | XAI / 説明可能なAI / 機械学習 / 避難行動 / 豪雨災害 / AI / アンケート調査 / 自然災害 |
研究開始時の研究の概要 |
直近3年間で収集した5つの統一的な項目で構成される住民避難行動アンケート調査データとその研究蓄積を踏まえた上で,「説明可能なAI」の一つである「機械学習モデル」を用い,統計分析や従来のロジットモデルによる分析も合わせて,災害状況や地域条件との関係性を踏まえた上で,住民避難行動の共通点や相違点を明らかにするとともに,住民避難行動を促進するための施策を提案する.
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研究実績の概要 |
頻発する豪雨災害において多くの犠牲者が生じている現状から,住民避難の促進に対して様々な視点から考える必要がある.そこで本研究では,機械学習手法とXAI(説明可能なAI)を用いて,住民避難行動に影響を与える要因およびその交互作用を明らかにした. 分析に用いたデータは,平成30年7月豪雨,令和元年台風19号,令和2年7月豪雨,令和3年8月の大雨の4種類の災害時における住民避難行動アンケートの調査結果である.これらのデータに対し,XAIの一種であるPD分析を適用することで,アンケート調査の項目および項目の組み合わせが避難の予測に対して,どの程度の影響を与えるのかを明らかにした. 各災害において,過去の避難経験や自宅の被災経験,災害時の土砂災害や浸水による自宅の被災などの組み合わせによって避難行動に影響を与えているが明らかとなった.交互作用効果の大きい項目の組み合わせに着目すると,項目単体での影響が0に近い値や負の値を持つ項目などの単独では避難行動に影響を与える要因とは言えない項目同士が組み合わさることによって,避難行動に影響を与えることが明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究では,次の4つの内容を予定している.(1)直近3年間で収集した統一的な項目で構成される住民避難行動アンケート調査データに対して,統計手法を用いて比較分析することにより,災害状況や地域条件との関係性を踏まえた上で,住民避難行動の共通点や相違点を明らかにする.(2)ロジットモデルを用いて住民避難行動の特性を明らかにする.(3)説明可能な機械学習モデルを用いて住民避難行動モデルを構築し,それらを比較分析することにより,住民避難行動の特性を明らかにする.(4)説明可能な機械学習モデルを用いて住民避難行動を促進する施策を提案する. このうち,(1)は高木が2件の学会発表,(2)は杉浦が1件の学会発表,(3)(4)は両者で11件の学会発表と1件の査読付き論文の研究成果を挙げており,当初の計画以上に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画で挙げた目標を達成するための研究内容は,概ね学会発表をしてきた.今後は,学会発表した内容を精査して査読付き論文へ投稿し,研究成果として確立して行く予定である.
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