研究課題/領域番号 |
21K04303
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
鈴木 春菜 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (00582644)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | インフラ整備 / インフラ広報 / 地域意識 / 地域愛着 / 主観的地域活力 / インフラコミュニケーション / フレーミング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、インフラ整備時のコミュニケーションの方法によって、住民のインフラに対する態度やインフラ整備がもつ住民の心理への影響に及ぼされる効果に着目し、より効果的なコミュニケーションの方法を検討するものである。多くのインフラ整備が地域の活力向上を目途として行われているものの、現状では居住者から地域の活力を向上すると認識されていないと懸念される。本研究では、整備時のコミュニケーションに用いる「フレーム」に着目して効果的なコミュニケーションの方法を理論的・実践的に検討し、インフラが「あって当たり前」でなく、「自らの地域のために活用していく資産」であるという態度形成を促すことを試みる。
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研究実績の概要 |
本研究は、社会基盤(インフラ)整備時のコミュニケーションの方法によって、住民のインフラに対する態度やインフラ整備がもつ住民の心理への影響に及ぼされる効果に着目し、より効果的なコミュニケーションの方法を検討するものである。多くのインフラ整備が地域の活力向上を目途として行われているものの、現状では居住者から地域の活力を向上すると認識されていないと懸念される。本研究では、整備時のコミュニケーションに用いる「フレーム」に着目して効果的なコミュニケーションの方法を理論的・実践的に検討し、インフラが「あって当たり前」でなく、「自らの地域のために活用していく資産」であるという態度形成を促すことを試みる。 研究2ヵ年目である2022年度は、初年度に実施した【1. インフラ整備時のコミュニケーションに用いる フレーム の実態の把握】に引き続き、【2. インフラコミュニケーションに用いるフレームの理論的検討】に取り組んだ。 初年度に行った文献調査等から、「インフラ整備への認識」について、「インフラの重要性認知」と「インフラに対する拡張自己」を抽出し、それらの項目と地域愛着・主観的地域活力との関係を把握するプレ調査を行った。その結果、インフラの重要性認知が高いほど地域意識が高い傾向が示された。インフラの重要性認知を高めるようなインフラコミュニケーションを行っていく必要があると考えられる。一方、拡張自己については、重要性認知が低い場合には地域愛着と負の相関が示される傾向が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画では、2ヵ年目は効果検討に用いる評価フレームの検討と、プレ調査を行う予定であった。概ね計画の通り進行したが、想定した仮説と一部で異なる結果が得られたことから、実験実施の時期を少し遅らて調査指標等を再検討することとした。
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今後の研究の推進方策 |
主観的活力・地域愛着の向上を企図したフレームを検討し、現在用いられているフレームと検討したフレームが心理尺度にどのような影響を及ぼすか、アンケート調査を実施してフレーミング効果を検討する。初年度に実施した現状把握において、現状の調査票やチラシが視覚的にわかりづらく、将来の目的などのメッセージが伝わらない可能性も指摘された。この ため、交通計画や路線図等の作成に携わった経験を有するデザイナーと協議し、インフラコミュニケーションのデザインの変更案を作成し、デザインの改善によ る効果とフレームの変更による効果を検証する予定である。
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