研究課題/領域番号 |
21K04312
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
布浦 鉄兵 東京大学, 環境安全研究センター, 准教授 (40444070)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | オスミウム / 超臨界流体 / 廃棄物処理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は3年間にわたっての研究であり「オスミウム含有廃棄物の超臨界水酸化」と「酸化オスミウムの超臨界二酸化炭素抽出・高効率固定回収」の2項目に関する検討を並行して進め、最終的に統合することにより、オスミウム化合物の挙動解明とプロセス確立を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、極めて高い毒性を持つにもかかわらず世界的に無害化処理技術の確立されていないオスミウム含有廃棄物について、超臨界水及び超臨界二酸化炭素を複合利用した新規オスミウム除去・回収プロセスを開発することが目的である。令和4年度は以下の検討を行った。 (A)オスミウム廃液・廃固体の超臨界水酸化挙動の検討:前年度に引き続き耐腐食性の高いSUS316製配管にて流通式実験装置を作製し検討を行った。2台の高精度ポンプによってオスミウム溶液試料と過酸化水素水を所定流量で圧送し、それぞれ予熱部で設定温度まで昇温したのち反応器入口部で混合し超臨界水酸化反応に供した。所定滞留時間で反応後、流出液を冷却・減圧して気相・液相をそれぞれ回収し分析した。また、オスミウム含有固体試料に関する検討では、試料を充填した反応部に超臨界水と酸素を流通させる半回分式装置を用いて検討した。供試する水溶液試料としては、一般的なオスミウム廃液を模擬した廃液試料を作成し、各種共存物質の影響を測定した。固体試料としてはオスミウム付着プラスチックを機械粉砕したものを用い、粉砕条件に伴う粒度の差異等が反応に及ぼす影響を検討した。 (B)四酸化オスミウムの超臨界二酸化炭素抽出・回収挙動の検討:SUS316製配管で作製した抽出器に四酸化オスミウム水溶液またはオスミウム付着プラスチック試料を封入し、所定の温度・圧力まで上昇させたのち送液ポンプで超臨界二酸化炭素を所定流量で流通させ抽出実験を行った。抽出器から流出する二酸化炭素は減圧して回収器を通過させ、抽出されたオスミウムを捕捉した。工程中及び工程後に抽出器内と回収器内のオスミウム量を分析し抽出率と回収率を測定した。抽出器内の被抽出物試料の形態や液性が抽出挙動に及ぼす影響を検討した。これまでの検討により各種反応条件による抽出挙動への影響を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナウィルス感染対策としての大学構内活動制限の影響から徐々に回復し、おおむね当初の研究計画に沿って順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は以下の計画に沿って研究を推進する。 (A) オスミウム廃液・廃固体の超臨界水酸化挙動の検討:前年度に引き続き、固形及び液状の実廃棄物を想定した模擬試料により超臨界水酸化における最適条件の絞り込みを詳細に行う。特に固体試料の反応挙動について重点的に検討を行う。 (B) 四酸化オスミウムの超臨界二酸化炭素抽出・回収挙動の検討:前年度に引き続き、実廃棄物を想定した模擬試料及び(A)の処理後試料により超臨界二酸化炭素抽出の最適条件の絞り込みを詳細に行う。 (C) 総括:以上(A), (B)の検討で各反応工程における操作条件や共存物質の影響を定量的に明らかにすることにより、オスミウム廃棄物の総括反応速度式を求め、その処理に必要な反応条件や装置設計を決定することが可能となるので、総括として超臨界水酸化処理と超臨界二酸化炭素抽出・固定回収処理の双方を連結させた実証試験を行う。必要に応じて追加実験を行い、本プロセスの適用可能性について総括評価を行う。
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