研究課題/領域番号 |
21K04315
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山下 尚之 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (90391614)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 薬剤耐性菌 / カルバペネム耐性腸内細菌 / 水環境 / 大腸菌 / 大腸菌群 / 河川流域 / 下水処理場 / 耐性遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,薬剤耐性菌の中でも特に重要であるカルバペネム耐性腸内細菌(CRE)に着目し,水環境中におけるCREの存在実態を明らかにするとともに,水環境中CREの耐性遺伝子解析および多剤耐性の評価を行う。また,水中に存在するCREの制御方法についても考察を加えることを研究の目的とする。CREは,抗生物質の最後の砦と言われているカルバペネム系抗生物質に対する耐性を持つとともに,多くの種類の抗生物質に対する高度多剤耐性を持つために,医療分野では特に重要視される薬剤耐性菌である。水環境中におけるCREの存在は,環境水と人間との接触を通して,人間の健康に対するリスク因子となり得るため,問題となる。
|
研究成果の概要 |
本研究では,河川流域におけるカルバペネム耐性腸内細菌(CRE)の存在実態について調査するとともに,下水処理場におけるCREの動態を明らかにし,水処理プロセスにおけるCREの除去特性について考察を加えた。また,人間への健康リスクを考える上で,水環境中に存在するCREの各種抗菌薬に対する薬剤耐性を明らかにすることは重要であることから,水環境中からCREの単離を行い,各種抗菌薬に対する薬剤耐性プロファイルを明らかにするとともに,CREが保有する耐性遺伝子を調べた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,水環境中におけるカルバペネム耐性腸内細菌(CRE)の存在実態を明らかするとともに,水中のCREを低減する水処理プロセスについて考察を加えている。本研究は,水環境中におけるCREの存在実態や水域に存在するCREを制御するために有用な知見を提供しており,社会的意義のある成果が得られている。また,水環境中に存在するCREの各種抗菌薬に対する薬剤耐性を明らかにすることにより,CREによる感染症に対する経験的治療(empiric therapy)を行う上で有用なデータを提供しており,学術的意義のある成果が得られている。
|