研究課題/領域番号 |
21K04326
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 福島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
高荒 智子 福島工業高等専門学校, 都市システム工学科, 准教授 (80455112)
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研究分担者 |
渡部 徹 山形大学, 農学部, 教授 (10302192)
西山 正晃 山形大学, 農学部, 准教授 (10802928)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 緩速ろ過 / 藻類 / LED / 生物ろ過膜 / 覆蓋 / 浄水場 / 上水道 / 緩速ろ過方式 / 発光ダイオード |
研究開始時の研究の概要 |
中山間地域の簡易浄水場の多くは,砂ろ過を主体とした緩速ろ過方式を採用している.このような施設は,人材不足で無人運転のケースも多く,維持管理の軽減や外部からの混入物に対する安全性の強化が求められている. 本研究は,既存の緩速ろ過池の安全性を高め,生物ろ過膜の監視や維持管理の負担軽減のための「LED装備覆蓋緩速ろ過」を開発することを目的とする.この技術は,緩速ろ過池を覆蓋し外部からの汚染からろ過池を保護するとともに,発光ダイオードによる照射によって生物ろ過膜の成長をコントロールするものである.その効率的なコントロールのために,生物ろ過膜の構成微生物と処理水水質の関係についても考察する.
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研究成果の概要 |
緩速ろ過方式は,維持管理のためのコストが比較的安く,良質な原水に対応した処理方式であるため安定した処理が見込める特徴がある.しかし,処理は自然条件の影響を受けることから,ろ過池の管理は技術者の経験をもとに行われる場合もある.本研究では,安全の強化と維持管理の軽減を目的としたLED装備覆蓋緩速ろ過について検討を行った.緩速ろ過池に青色LEDによる光を照射することで,Melosiraが優占する生物ろ過膜を形成でき,藻類による濁質補足の機能によるろ過閉塞を軽減させることを確認した.ろ過膜中の藻類の細胞密度の調整には,青色LEDの照射条件をコントロールすることで可能であり,適切な照射条件も提案した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で検討したLED装備覆蓋緩速ろ過池は,小規模浄水場の安全性の強化と,維持管理しやすい施設を目指すものである.生物ろ過膜中の藻類の増殖を青色LEDでコントロールすることで,ろ過閉塞の発生を抑制できることを確認した.技術者不足が進む水処理業界において,地方の安定した浄水場運転の一助となるものである.
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