研究課題/領域番号 |
21K04334
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤田 皓平 京都大学, 工学研究科, 准教授 (40648713)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 複合災害 / 連成振動 / 免震建物 / 地震時応答 / 長周期長時間地震動 / 浸水災害 / 流体解析 / 長周期地震動 / 浸水 / 地震 / 連成解析 / システム同定 / モニタリング / 非構造部材 / 画像計測 / レジリエンス / 損傷同定 / 画像解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、災害時の重要防災拠点のレジリエンスを高め、事業継続計画(BCP)を高度化することを目的に、地震を含む様々な外的要因によって建物に生じる機能障害を早期に判断するためのモニタリングシステムを構築する。本モニタリングシステムでは、画像センサによる画像データの取得に加えて、次世代センサを組み合わせることで、様々なデータを収集する。収集したデータを建築系ビッグデータとみなし、AI技術と連携することで建物の機能種別や構造部材・非構造部材に応じてそれぞれの損傷度を定量化し、建物全体として要求される機能を維持し回復するための新たな耐震設計法の構築や防災技術の高度化を図る。
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研究成果の概要 |
本研究は、津波や大雨などにより浸水した状態で地震が発生するという複合災害を対象とし、水没した状態の建物の地震時挙動に焦点を当て、浸水の程度によって建物挙動の変化について解析的検討と実験的実証を行った。検討対象建物は基礎免震建物とし、免震ピットに流体が滞留している状態で長時間長周期地震動が作用することを想定した。滞留した流体は地震入力による慣性力に加えて、免震基礎スラブが動くことによっても流体の波高変化が生じることを実験的に実証した。さらに、流体-構造連成振動解析により免震クリアランスや浸水深によっては水没した状態の免震建物の免震性能は低下し、上部構造の加速度が増大することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果を活用することで,都市を構成する建物において様々な災害が同時に発生するというような通常の設計や建物の運用では想定されていない事態が起こったとしても,建物の安全性や機能維持の判断のための建物応答特性を事前に把握することができる。今後は,本研究の成果をさらに展開することで,複合的な災害に対しても様々な対策レシピを建物単体や地域レベルでの事業継続計画の策定などで対応することが可能となることが期待される。
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