研究課題/領域番号 |
21K04371
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
森本 政之 神戸大学, 工学研究科, 名誉教授 (10110800)
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研究分担者 |
佐藤 逸人 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (30346233)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 言語バリアフリー / 案内放送 / 多言語対応 / 緊急避難放送 |
研究開始時の研究の概要 |
大都市や観光地の公共空間では多言語対応が進んでいるが,案内放送については,同内容の放送が異なる言語で繰り返されている。しかし,この方法では放送時間が長くなるため,後から第一言語が放送された人々が逃げ遅れたり,空間の喧騒感が増したりする可能性がある。この問題を解決するために,研究代表者らは同時に多言語で放送するシステムについて検討し,その実現可能性を示した。本研究では,テーマ1:第一言語の音声を素早く検出できるようにする方法,テーマ2:最適なスピーカ配置,テーマ3:残響音及び暗騒音の影響の把握とその緩和方法の3つのテーマについて検討し,このシステムの適用範囲を広げることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,言語バリアフリーと時間短縮を両立可能な多言語一斉放送システムの性能を,スピーカ配置等のパラメータの最適化により向上させることである。ターゲット音声として日本語単語,妨害音声として中国語,英語,韓国語の単語を用いた単語了解度試験を行い,以下を明らかにした。(1) 同時再生する言語数が2あるいは3の場合は最適化しなくても実用可能性があるが,4の場合はスピーカの分散配置,重要な情報を放送の後半に配置するといった方法による性能向上が必要である。(2) 周囲の騒音よりもターゲット音声を10dB程度大きくすることが望ましい。(3) 同時再生する言語数が3になると残響音の影響が大きくなる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来,放送の重畳はタブーとされてきたため本研究で開発しようとするシステムが学術的に検討された事例は少ないが,複数の言語が重なって聞こえたとしてもスピーカ配置などを最適化すれば実用化の可能性があり,本研究により実際にその可能性が示された。このシステムが実用化できれば,日本語以外を第一言語とする人々まで含めた安全・安心な環境構築の一助となることが期待される。
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