研究課題/領域番号 |
21K04375
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 東北工業大学 |
研究代表者 |
許 雷 東北工業大学, 建築学部, 教授 (40367115)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | IFC / JSON / 軽量化 / ダクト / 設備 / 継手 / BIM / 空調 / 配管 / 抵抗 / 空調設備 / 可視化 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、BIMの国際仕様であるIFCデータの応用が注目されている。既存BIMソフトはIFCデータの出力ができるが、データ容量が年々大きくなり、出力に時間がかかる。また、出力されたIFCデータの使い方について、既存のBIMビューアは個々の設備要素を表示できるが、系統的な情報は表示できず、IFCの応用拡大が課題であると考える。 本研究では、BIM設計ツールの軽量化に着目し、2次元から空調設備のBIM設計システムを構築する。設備メーカーなどのBIMライブラリと連携しながら、設備系統ごとのIFCデータ構成・属性の見える化を実現する。本研究によって空調設備設計におけるBIM技術の応用拡大が期待される。
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研究実績の概要 |
本研究では、BIM設計ツールの軽量化を目指し、2次元の線分・図形と高さ属性でオブジェクト指向のBIMデータに基づいて、空調設備システムの設計ツールを構築する。和4年度では、3次元JavaScriptライブラリThree.jsを用いてダクト設計における軽量型BIMツールを構築した。BIMツールの特徴は主に下記となっている。 1.2D作業面と3D作業面を連携しながら、給気口、ダクト及び空調機など設備要素を配置した。ダクトの設置高さと設備要素の高さを比較し、チーズやクロス管が自動的に作成され、設備要素の自動接続を実現した。ダクトとダクトが繋ぎ、上流側の空調機と接続されると、ダクトシステムが構築された。 2.空調機をシステムの始点と設定し、pythonプログラミングより空調機から下流側へダクトや設備と継手の接続手順を解析した。各ダクトの風量及びシステムの送風量を計算した。 3.データの保存とBIMデータの出力:軽量なデータ交換フォーマットであるJSONにより、設計したダクト設備やシステムの属性データを保存した。オープンソースIfcOpenShellを用いて、保存されたJSONデータをIFCクラスとして出力した。 また、IFCを活用した空調ダクトシステムの性能検証及び設備設計結果とBIM図面の連携に関する審査論文を2報Journal of Asian Architecture and Building Engineeringにて掲載され、それぞれの閲覧数は673回と711回である(R5年4月27日まで)。その他に、口頭発表などを5報発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
BIMソフトの軽量化、IFCデータの応用拡大を目指し、本研究これまでの進捗状況は下記の通りである。 1.初年度では、BIM国際規格IFCに基づいて設備データ構築と解析設備システム解析方法を提案した。クリティカルパスや設備系統の階層の解析方法を明らかにし、システムの観点から設備要素の解析、システムのパフォーマンスの評価を提案した。 2.二年目(昨年度)では、ダクト設計における軽量型BIMツールを構築した。3次元ライブラリThree.jsを利用し、ダクト設計用BIM設計ツールを構築した。2D作業面と3D作業面を連携しながら、給気口、ダクト及び空調機など設備要素を配置し、チーズやクロス管が自動作成より設備要素の自動接続を実現した。また、ダクトシステムが構築され、各ダクトの風量及びシステムの送風量を計算した。さらに、設計したダクト設備やシステムの属性データをJSON形式で保存し、IFCへの出力を実現した。 3.設備会社を対象として、BIMソフトの需要などについてヒアリング調査を行い、タブレット端末(iPad)にも使える軽量型BIMの重要性を改めて確認した。
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今後の研究の推進方策 |
これまで二年間の研究成果を踏まえ、最終年度では、下記の推進方策に基づいて、提案した軽量型BIM設計ツールを実現する。 1.ダクトの算定・抵抗計算の実現:ダクトの摩擦損失に基づいて、ダクト寸法を計算し、ダクトシステムの圧力抵抗を計算する。また、システム的な観点から、クリティカルパスの圧力損失や経路別・階層別ダクトシステムの圧力バランスの計算を実現する。 2.外部BIMライブラリとの連携の強化:NBS(英国)や設備メーカーのBIMライブラリとの連携を実現し、設備の属性データの自動更新、ダクトの算定・抵抗計算に活用する。 3.BIMデータ軽量化の定量評価:ifcJSON規格を参照し、保存したJSON形式データの軽量化を実現する。既存BIMソフトと比較し、定量的にBIMデータ軽量化を示す。 4.開発したBIMツールの有効性評価:設備設計者・施工者へのヒアリング調査などを通して、提案したBIM設計ツール操作性を有効性・操作性・実用性を評価する。
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