研究課題/領域番号 |
21K04381
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
永野 秀明 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (50610044)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 温熱快適性 / 血流 / 血圧 / 姿勢 / 重力 / 人体熱モデル / 実験参加者実験 / 人体温熱生理 / 皮膚温 / 温熱環境 / 建築環境 / 被験者実験 / 人体熱生理モデル |
研究開始時の研究の概要 |
人体は周囲環境の「暑さ」「寒さ」に適応して血流量を変化させ、快適になろうとする軸見を持つ。そのような温熱生理的なメカニズムの一方で、その血流が姿勢によって変化してしまった場合、それによって「暑さ」「寒さ」の感覚も変化してしまうだろう。特に、長時間椅子に座るような事務作業時や、仰向けになる寝たきりのような状況下では、その影響が顕著になるだろう。そこで本研究では、血流量を計測することで、姿勢と血流量の関係を明らかにし、そのときの温熱快適性への影響を明らかにする。それらを再現する数理モデルを開発し、様々な姿勢のときの温熱快適性を評価し、ひいては建物や空調の設計時に役立てることを目指す。
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研究実績の概要 |
「暑い」「寒い」などの快適性である人体温熱快適性の評価において、姿勢が異なることによる影響を考慮するための被験者実験を行った。被験者実験では、右腕を上げた姿勢を維持したときの右手指先の皮膚温と、下げたほうの左手の指先の皮膚温に際が生じることが確認され、その差は被験者によって1.3~3.4 ℃であった。これは姿勢の変化により血流が変化し、ひいては皮膚温が変化しうるという仮説を裏付ける結果である。この影響を数値モデルにより予測可能とするため、深部-皮膚を1次元の血管とみなし、血液に作用する全駆動力を考慮することで、従来モデルの温熱信号によって定まる血流量が重力の影響をうけるよう定式化した。具体的には、姿勢の変化によって重力の作用する方向が変化することを考慮し、通常時の姿勢である「標準姿勢」とそこからの変化量である「姿勢角度」という概念を導入し、重力が血流の駆動力へ作用するよう従来モデルを改良した。改良した人体熱モデルを用いたシミュレーションの結果は被験者実験の結果とよく一致した。仰臥位では、足で皮膚温が0.54℃の低下、温熱快適性指標 SET* では頭部で0.68 ℃、足で0.46 ℃の上昇が確認された。これは、姿勢による影響が温熱快適性にも影響することを示唆している。姿勢変化による影響が皮膚温に現れる反応速度は、実人体の場合には3秒以下であるのに対し、提案モデルでは数十秒を要した。このことは、当初提案モデルでは重力影響を人体部位の心臓側から末端部側へ順に作用させていたためと考えられたので、修正モデルとして各部位に直接作用させたところ、反応速度も実人体とよく一致する結果となった。
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