研究課題/領域番号 |
21K04388
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 国立保健医療科学院 |
研究代表者 |
開原 典子 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (70756486)
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研究分担者 |
高田 暁 神戸大学, 工学研究科, 教授 (20301244)
林 基哉 北海道大学, 工学研究院, 教授 (40320600)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 不感蒸泄量 / 人体モデル / 高齢者 / 温熱生理・心理 / 予測 / 湿度 / 水分移動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日常生活の中で起こる室内環境に起因する健康リスクを未然に防ぐための知見整備の一環として、人が日常生活を送る室内の温湿度・気流等の物理要因の変化に対して、人体の皮膚表面からの不感蒸泄量やその変化の大きさが人体に与える影響を定量的に解明することを目的とする。皮膚不感蒸泄量を予測する数値人体非定常応答モデルの開発を行い、皮膚乾燥疾患予防や血管内からの水分浸潤由来による脱水・血栓等の健康リスクに与える影響を予測する手法の一助として活用することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、日常生活の中で起こる室内環境に起因する健康リスクを未然に防ぐための知見整備の一環として、人体の皮膚表面からの不感蒸泄量やその変化の大きさが人体に与える影響を定量的に解明することを目的としている。本研究の実施項目は、①詳細な生理・心理応答の調査・測定、②健康状態把握のための日常健康調査、③不感蒸泄予測の数値人体モデルの開発と適用範囲の検証である。これらの結果により、皮膚乾燥疾患予防や血管内からの水分浸潤由来による脱水・血栓等の健康リスクに与える影響を予測する手法の一助として活用することを目指している。 ①詳細な生理・心理応答の調査・測定では、高齢者と高齢者以外の比較群を対象に生理量と心理量の測定調査を行う。2022年度は、2021年度に引き続き既往研究のデータを本研究の観点から再分析し、高齢者の空気の乾燥による皮膚や粘膜での状態の変化について、違和感と捉えることが遅くなるだけでなく、人体表面の水分含有量の低下にも気づきにくい可能性があることを示している。②健康状態把握のための日常健康調査では、季節ごとに、脈拍、血圧、活動強度、生活行動等の調査を行う。2022年度は、2021年度の冬期予備調査を踏まえ、血流速の検討、血圧及び不感蒸泄量の連続測定に着手している。③不感蒸泄予測の数値人体モデルの開発と適用範囲の検証では、これまでに開発している皮膚内部の水分移動に関する非定常応答の数値人体モデルを基礎として、不感蒸泄量について、人体周囲空気の変化に応じて算出できる数値人体モデルに再開発し、これまでのモデルの適用範囲を拡大する。皮膚の体液供給に供する温度決定の仕組みは、人体熱モデル(Two-node model)を基礎として、体幹部から皮膚までの熱伝導と血流による対流を再構築する。2022年度は、2021年度に引き続き、不感蒸泄予測の数値人体モデル開発の検討を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度計画していた、本測定の準備、既往データの再解析、既往モデルを用いた再開発を行っているものの、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、実験協力者に感染リスクの不安が広がったため、人工気候室を使用した詳細な整理・心理応答の調査測定の遂行に遅れがでている。今後は、政府が発する方針等を踏まえて、適切な時期に計画を遂行する。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、高齢者と高齢者以外の比較群を対象に生理量と心理量の測定調査を適切な時期に遂行するとともに、季節ごとに2週間程度の調査を行い、人体モデルの再構築を継続する。
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