研究課題/領域番号 |
21K04390
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
石井 大一朗 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (80764422)
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研究分担者 |
渕元 初姫 法政大学, 公共政策研究科, 教授 (00782608)
杉崎 和久 法政大学, 法学部, 教授 (20735568)
澤岡 詩野 公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団, ダイヤ高齢社会研究財団(研究部), 主任研究員 (40385539)
長谷川 万由美 宇都宮大学, 共同教育学部, 教授 (70308104)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 地域自治 / 地域企業 / 若者 / ゆるやかな交流 / 市民参加 / 自治会 / 事業者 / ICT / サードパーティ / 自治会消滅 / 台湾 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、高齢者人口がピークを迎え、また、単身世帯が世帯全体の半数になる2040年代の日本の地域社会を見据えた、地域自治の新たなモデルを導き出すものである。近年、地域自治の核となる自治会は、休会・解散する例が出現している。こうした現実を踏まえ自治会消滅の実態と消滅メカニズムを解明し、自治会の無い地域社会が増えるという前提に立ち新たな地域自治モデルを導出する。モデルは「住民当事者間」や「住民と行政」といった従来の関係ではなく、民間事業者や地域外の個人など、当該地区の非当事者を含む第三の連帯(以下、サードパーティ)に着目し、その意義と成立要件の解明を通して提示する。
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研究実績の概要 |
2年目にあたる2022年度は、新たな地域自治モデルの構築において、その担い手として地域企業に焦点を当てた調査を進めた。まず宇都宮市において2021年度設立した地域事業者を中心にした研究会「コネクト・コミュニティ・ラボ」を2ヶ月に1回定期開催した。地域の事業者による自治会との連携事業や自治機能創出に関する課題を整理した。この他に、「地域内移動」「公共空間における相互交流」「若者の地域参加」を中心に調査、理論仮説の検討を行った。これらの調査活動をもとに以下の成果を得た。【研究会・学会発表】1.石井大一朗「地域を担う人材の発掘や育成、世代交代について~若年層が地域づくりに参加する仕掛けづくり~」 小規模多機能自治推進ネットワーク会議関東ブロック会議、2023年2月22日、 法政大学市ヶ谷キャンパス 2.石井大一朗「地域コミュニティの活動拠点」コミュニティ政策学会宮崎大会、2022年7月2日、宮崎市民プラザ 【論文・調査報告】1.澤岡詩野「近所や近隣との「ゆるやかな交流」の意味とは;「外でちょっと立ち話」から考える」、ダイヤニュース、№1098-11(2023)https://dia.or.jp/disperse/dianews/pdf/dianews_no109_04.pdf 2.杉崎和久「都市計画・建築における市民参加の歴史」建築雑誌、 2022、6、20-23
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新たな地域自治機能の創出に向けた、地域企業による自治会と連携したアクションリサーチや若者の地域参加に関する調査、また地域自治におけるゆるやかな交流や地域内移動といったこれからの地域自治に不可欠な機能に関する調査について順調に進んでいる。特に宇都宮市における地域企業と取り組む地域自治機能の創出に向けた研究会「コネクト・コミュニティ・ラボ」では、そこで取り上げる地域課題に対応した自治体関係職員も参加するなど地域企業と連携した地域自治モデルの検討を具体的に行うことができた。 他方で、自治会消滅を扱う調査が進んでいない。コロナ禍により、従前の状況と現在の状況を相対的に評価することが難しくなっているためである。コロナ後の自治活動の経過を判断し、2023年度中に自治会の機能低下や消滅の分析枠組みの再整理を行う。
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今後の研究の推進方策 |
新たな地域自治機能の創出に向けた、地域企業による自治会と連携したアクションリサーチや若者の地域組織との連携による自治機能の創出に関しては継続して行い、実践的なモデルとして構築し、自治会等の地域自治組織や自治体と仕組み化に向けて協議の場を設ける。これらのプロセスや調査データを整理し、論文としてまとめる。また、研究分担者がそれぞれに進める自治機能の創出に関する調査研究については、年度のはじめに、それぞれの計画を全員で確認する機会を設けるととともに、成果を共有する研究会を開催し、研究の進捗を確認できるようにする。
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