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水害常襲地域の水防建築に見る「浮く」構法に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K04422
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分23030:建築計画および都市計画関連
研究機関日本大学

研究代表者

畔柳 昭雄  日本大学, 理工学部, 研究員 (90147687)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード洪水 / 浸水 / 湛水 / 水害常襲地域 / 水防建築 / 浮く / 構法 / 湛水型氾濫 / 外水型氾濫 / 浮く構法 / 田中屋 / 洪水常襲地域 / 大禹謨
研究開始時の研究の概要

水害に対処した水防建築は「浮く」構法を含めて治水整備の充実により減少してきている.このため,流域内での所在(場所や位置)を早期に特定化し,関係者への聞取りや観察調査を行う.一方,国外では「浮体構法」を取り入れて河川氾濫などに対応する措置の事例は増える傾向にある.そのため,現状を踏まえ,①浮体構法による水防建築の諸元や所在地を確認.②生活と水防建築の相互の関係性の把握.③水害対策に対する思考の差異の把握. こうしたことを踏まえて,親水性を欲する意識の高まる中での水害リスクを考慮した新たな水害対策の構築を目指す.

研究実績の概要

本研究はフィールドワークに基づく「洪水常襲地域の水防建築に見る「浮く」構法に関する調査研究」と題し、全国各地を流下する河川流域の中から水害被害を常に受けてきた地域を選択抽出して踏査を行う予定で開始した。しかしながら、コロナウィルス感染症が全国規模で蔓延したため、現場踏査や訪問調査は現地側の都合でできなかった。そのため、2023年6月頃から受け入れ可能な地域を優先して現地調査と共に文献調査等を実施した。また、こうした調査を展開する間にも気候変動の影響による異常気象が続き、夏季には多くの場所で水害が発生し、洪水や浸水被害、湛水被害などが多数発生すると共に想定外の大きな被害がもたらされてきた。加えて海外事例(アメリカシカゴ、中国西安)を見出し、その現地調査を実施した。
そのため、研究課題としての水害常襲地域に限らず、新たな水害発生場所を記録すると共に本研究が「浮く」構法を掲げているため、これに関する関連構法や水防建築、水害をもたらす地理的条件などを調査することで海跡湖や船大工に関する調査に関しても現地踏査を展開した。
具体的には徳島県徳島市の吉野川流域に立地する国の有形文化財に登録されている藍問屋の「田中屋」の訪問調査を実施すると共に関連資料を県立図書館において収集整理した。田中屋調査は、2022年にも訪問したがコロナウイルス感染症対策のため、家屋への立ち入りは禁止されており、23年6月にようやく調査を行うことができた。調査は、家人からのオーラルヒストリーにより、家屋の歴史的経緯、洪水の経験の有無や経緯、建築的特徴などについて1時間程度の聞取りにより回答を得ることができた。また、図書館から文献資料等を入手し、家屋の解体調査集からは図面等を収集することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予定していた2023年度の調査実施計画を遂行することができず、そのための補完的調査を行ってきている。四国徳島県吉野川流域の藍生産農家で国の文化財指定「田中屋」の聞き取り調査は実施できた。しかし、岩手県北上川流域の一関市に立地する「曳家」についてはコロナウイルス感染症蔓延中に解体となり、その遺構の調査が実施できていない。さらに、石川県手取川流域の「浮き屋根」については、国土交通省の手取川水系の河川管理事務所に問い合わせてデータベースに掲載されている事項についての確認が成されていないため、事務所側は内容について認識を持っておらず調査を中断し善後策を検討中である。

今後の研究の推進方策

四国の徳島県内を流下する吉野川とその流域に関する文献資料は県立図書館などから入手澄であるが、予定している岩手県の北上川流域と石川県の手取川流域に関する文献資料については図書館検索システムなどで入手方法を検討作業中である。しかし、北上川や手取川の水防建築についての学術的研究は、これまでのところ実施されてきていないため、関連研究などの論文や調査報告書の入手は難しく、地域の歴史や地理学など周辺の関連分野の範囲を含めて精査を行う必要があると考えており、その方法を検討中である。これら文献資料が入手できれば、その後は机上調査を至急行った後に現地調査を展開する予定である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 付属屋と小屋の建築誌もうひとつの民家の系譜2024

    • 著者名/発表者名
      大場修監修 他18名(青柳憲昌・安高尚毅・奥矢恵・長田城治・角幸博・釜床美也子・黒野弘靖・畔柳昭雄・小林久高・小林基澄・真田純子・陳国棟・中村琢巳・中村航・平尾和洋・安森亮雄・山田宮土理・山田由香里
    • 総ページ数
      306
    • 出版者
      鹿島出版会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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