研究課題/領域番号 |
21K04446
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
下川 雄一 金沢工業大学, 建築学部, 教授 (90308586)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 建築設計教育 / VR / コミュニケーション / 仮想空間体験 / メタバース / 会話分析 / 形式知 / 感覚知 / 没入 / ソーシャルVR / 遠隔授業 / 設計教育 / 遠隔教育 / 空間体験 / 没入型VR |
研究開始時の研究の概要 |
ニューノーマル時代に相応しいリモート&デジタルならではの建築教育手法の開発が必要と考えられる。本研究ではソーシャルVR(Virtual Reality)に着目し、VRヘッドセットを装着した没入型でこれを利用することによって可能となる、リアルスケールでの空間体験型の授業の有効性を実践的に探る。没入型のソーシャルVR、画面閲覧でのソーシャルVR、通常のスライド形式の3タイプでの建築作品の説明と意見交換の実験と分析を通して、特に没入型ソーシャルVRの有効性や他の形式との相違点などを明らかにする。
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研究成果の概要 |
建築設計教育に関する新たな試みとして、多人数での没入型VR空間同時体験による建築空間特性の学習効果を明らかにすることを目的とした。研究対象は大学院の授業で実施したVR演習の記録である。演習では各履修者が任意に建築作品を選び、前半では作品のスライド発表と意見交換を、後半では同作品の没入型VR空間同時体験による発表と意見交換を実施した。授業後、会話内容をプロトコル分析し、有向ネットワークグラフで可視化した。結果、スライド発表では建築作品に関する形式的な知識や情報に関する意見交換が多いのに対し、VR発表では体感的な理解を伴った感覚的な意見交換が相対的に多くなることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Society5.0社会としてのサイバーとフィジカルが融合した社会を実現するDXの試みがあらゆるシーンで求められている。本研究は建築分野における新たなDXの取組であると同時に、建築という体感的な理解や学びが重視される分野において、本来あるべき実寸大での建築空間特性の理解やそれを踏まえた感覚的なコミュニケーションの活性化という観点での建築教育の質的改善を目指した研究である。学術的には、既往研究において没入型VR同時体験が空間理解に及ぼす効果を明らかにした研究もごく僅かに見られるが、会話の一部に限定した定性的な分析によるものであった。本研究はプロトコル分析に基づいて定量的にその特徴を明らかにした。
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