研究課題/領域番号 |
21K04452
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
角田 真弓 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 技術専門職員 (20396758)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 明治期 / 建設行為 / 技術の移入 / 単位換算 / 図面 / 技術の輸入 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、明治初期外国人により設計された建築の日本人大工(職人)による施工過程における単位換算の状況を解明することで、西欧建築技術の受容の様相が明らかにすることを目的とする。英語から日本語への言語の翻訳とともに、設計から施工に進む過程の何れかの段階で欧米の単位(ヤード・ポンド法、メートル法)から尺貫法への単位換算が必要となる。この単位換算と図面翻訳の状況を明らかにすることで、明治期の施工段階に生じた諸問題を解明し、西欧建築技術の受容の様相が明らかになると考える。
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研究実績の概要 |
本年度は最終年度であることから、昨年度までの遅れを取り戻すため、当初計画では前半に幕末明治初期の産業遺産、居留地建築を中心として現地建築調査および資料調査を行い、後半で考察を行う予定であったが、研究代表者の出張が難しい状況となり、主に以下の資料調査を行った。 ・昨年度現地調査を行った旧集成館、旧鹿児島紡績所技師館の設計寸法の分析を進めた。 ・横浜開港資料館寄託堤家文書ほか建設関係図面、文書の調査をおこない、横須賀製鉄所(造船所)関連施設の建設にかかる文書、図面を確認した。横須賀製鉄所の図面工はその後富岡製糸場の建設にも関わっていることから、両機関の設計時において使用された単位、単位換算の状況を把握するため、再度資料分析を進めた。 ・来年度に予定する現地資料調査、実測調査準備として長崎歴史文化博物館所蔵資料の確認をおこなった。 ・同時期の日本人工匠、建築家によって書かれた図面の調査を行った。 これらの資料分析により、敷地計画と建築設計時の尺度の違い、図面縮尺の問題、図面に記された寸法や設計時の内法制と真々制の問題など、研究を進める上で注目すべき点が明らかとなった。また、本来は一対であったであろう文書資料と図面資料双方を読み解くことで、より詳細な分析が可能となった。一方、出張がかなわず現地建築調査および資料調査が不足していることから、本年度での研究取り纏めは難しいと判断し、研究期間延長を行うこととなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初は2023年度で研究終了の予定であったが、研究代表者の状況により予定通りの現地調査、資料調査が行えず、最終的な考察まで至ることができなかったため、研究期間延長を行った。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間延長を行い、2024年度迄とした。前半に現地調査及び資料調査を行い、後半には分析、考察を行う予定である。
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