研究課題/領域番号 |
21K04464
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
三宅 拓也 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 助教 (40721361)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ボザール・インスティチュート・オブ・デザイン / BAID / 下田菊太郎 / アメリカ / 近代建築 / 建築家 / 日米交流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、第二次世界大戦以前の米国で活躍した日本人建築家の現地での活動実態を明らかにしようとするものである。従来の研究は日本が米国から何を学んだのかという視点に立ち、視察や留学の目的で渡米した日本人建築家(建築学生)の動向や、彼らの帰国後の活動の把握に努めてきた。これに対して本研究では、米国に留まって建築実務に携わった日本人建築家の現地活動に注目することで、日本および米国の建築史に在米日本人建築家の位置づけを試みるとともに、従来の視点からは見えてこない建築史上における日米関係の顕在化を目指す。
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研究実績の概要 |
研究期間の2年目となる本年度は、初年度に引き続き米国留学者・視察者等の教育・視察内容の調査によって、基本的事実の把握に取り組んだ。なお、所属機関業務により半年間の在外研修に従事したため、予定した調査を全て実施することはできなかったが、現地調査に向けて現地機関に連絡をとるなど調査の準備をおこなうとともに、文献史料からの分析を進めた。 米国留学経験・滞在経験のある日本人建築家の事例については、特に下田菊太郎(1866-1931)について調査を実施した。下田に関してはこれまでも研究があるものの基本的には自叙伝の記述に依っており、実際の現地での活動については不確かな点が多かったため、現地史料の発掘と分析を重点的に進めた。その結果、現地新聞の報道から自叙伝の記述を資料的に裏付けることができたものがある。さらに、現地新聞で公表された下田の東京駅設計案の内容を明らかにできた。これは日本国内で具体的な駅舎設計が着手される以前のものであり、東京駅の歴史を考えるうえでも興味深い事実である。加えて、その制作と公表の背景からは日米交流に果たした在米日本人建築家の役割の重要さが窺える。 前年度から継続して、ボザール・インスティチュート・オブ・デザイン(Beaux-Arts Institute of Design)関連の公開課題についてのデータベース化を進めた。データベース化が済んだ課題については統計的な分析をおこなうことで、BAID課題の拡大状況を定量的に把握することができた。 これらの成果は日本建築学会で発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
半年間の在外研修従事のため、予定した調査が実施できなかった。米国での現地調査も実施できていないが、国内蔵書や米国のオンラインデータベース等を活用することで、情報の収集を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
米国での調査を実施するとともに、引き続き国内蔵書や米国のオンラインデータベース等を活用して、情報の収集を進める。BAID課題については、データベースの完成後、その詳細な分析をおこなう。
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