研究課題/領域番号 |
21K04482
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
|
研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
中谷 隼人 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90584417)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | CFRP / 擬似的延性 / フラグメンテーション / 層間破壊靭性 / メッシュ構造 / アコースティックエミッション / 応力集中部 / 耐疲労性 / 炭素繊維複合材料 / 擬似的延性挙動 / 界面強度 / ファイバメタル積層材 |
研究開始時の研究の概要 |
航空機や自動車構造への適用が進むCFRP等の繊維強化複合材料は,ほぼ前触れがない脆性破壊を示すため,応力-ひずみ挙動に金属材料のような延性領域を付与し,構造材料としての使いやすさを改善することが求められる.本研究では,複合材料の層間特性を種々のメッシュ層の導入によりコントロールし,致命的な破壊につながる損傷を抑制しつつ,材料内にフラグメンテーションを発生させることで擬似的な延性挙動を付与し,さらにこの挙動を目的に応じてモディファイする技術に取り組む.
|
研究成果の概要 |
脆性破壊を示すことで知られるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の層間特性を層間メッシュ層導入によりコントロールして大規模な層間はく離を抑制することで,材料全体で小規模な微視的損傷が蓄積することにより擬似的な延性挙動を発現させる独自技術を実験的に構築した.さらに,この層間特性コントロールによる微視的損傷の蓄積挙動を応用し,アングルプライCFRPが応力集中部を有する場合の引張強度低下を10%未満にとどめ,疲労寿命が大幅に向上することも示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ほぼ前触れがない脆性破壊を示すCFRP積層板において,微視的損傷の蓄積により擬似的な延性を発現させるこの独自技術の構築は,層間メッシュ層の導入により従来とは異なる特性の発現が可能となるCFRP積層板の新たな材料デザイン手法の展開につながる画期的なものである.損傷を許容したCFRP積層板の強度・破壊メカニズムを理解するという点で学術的に取り組む意義は深く,同時に今後のCFRPの適用拡大に大きく貢献できる技術として社会的意義も大きい.
|